ニュース速報

ビジネス

トランプ大統領に為替介入の意向ない、FRBの独立性尊重=米財務長官

2018年07月22日(日)19時49分

 7月21日、米国のムニューシン財務長官は、トランプ大統領は為替市場に影響を与えようとはしていないと述べた。サンパウロで20日撮影(2108年 ロイター/Nacho Doce)

[ブエノスアイレス 21日 ロイター] - 米国のムニューシン財務長官は21日、トランプ大統領は為替市場に影響を与えようとはしていないと述べた。また強いドルは堅調な米経済を反映したもので長期的に国益にかなうとの見解を改めて示した。

ブエノスアイレスでの20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に際し記者団に対し述べた。

長官は「大統領に為替介入する意向は全くない」と断言。さらに米国は通貨の価値を操作するつもりはないとした。

またトランプ米大統領も長官自身も米連邦準備理事会(FRB)の独立性を尊重しているとし、FRB議長の責務を全うしているパウエル氏を非常に信頼していると述べた。

長官は短期的なドルの値動きについてコメントしなかったが、金利やドルの見通しは米国のマクロ経済次第と述べた。

トランプ米大統領がなぜ米利上げについて言及したか説明できないとしたが、(大統領のように)不動産業界の人間は金利には従うとし、「FRBの独立性を脅かしたり、FRBに圧力をかけようとしたわけではないことは確か」とした。

またトランプ政権が340億ドル相当の中国輸入品への関税解除に必要な具体的措置について中国政府には明確にしていると指摘。「(関税の)目的は貿易赤字を減らすことだが、関税を課すことによって中国が自国の市場を開放し、公平な競争のもとで輸出を拡大させることが望み」と述べた。

長官はこれまで鉄鋼・アルミ関税や中国製品への関税、主要国からの報復関税などによるマクロ経済への影響は見られないとしていたが、個別の事業ではマクロ面での影響がみられると指摘。これについて米政権は引き続き注視し、報復関税で痛手を被った農家などへの支援策を検討するとした。

*写真を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国投資家、転換社債の購入拡大 割安感や転換権に注

ワールド

パキスタンで日本人乗った車に自爆攻撃、1人負傷 警

ビジネス

24年の独成長率は0.3%に 政府が小幅上方修正=

ビジネス

ノルウェー政府系ファンド、ゴールドマン会長・CEO
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中