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米経済「すばらしい状態」、追加利上げを=ジョージ地区連銀総裁
7月17日、米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁(写真)は、米経済はすばらしい状態にあり、緩やかな追加利上げが必要との見解を示した。ワシントンで2017年撮影(2018年 ロイター/Joshua Roberts)
[サンフランシスコ 17日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁は17日、米経済はすばらしい状態にあり、緩やかな追加利上げが必要との見解を示した。
総裁は講演の準備原稿で「完全雇用や物価安定が見られる状況では、経済活動への政策の影響は中立的であるべきだ」と指摘し、「政策を中立スタンスに戻すため、緩やかな追加利上げが必要になる」との見方を示した。ただ、利上げの幅やペースを巡ってはかなりの不透明感があるとした。
ジョージ総裁は9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)から再び投票権を得る。過去には他の当局者より速いペースでの利上げを主張したこともあるが、この日の準備原稿は比較的慎重なトーンとなった。
米経済は「すばらしい」状態にあるとする一方、財政出動や世界各国の緩和政策を背景に過度に加速するリスクや、貿易政策によって急激に減速するリスクがかなりあると指摘した。
長期にわたる金融緩和局面で形成された「新興国の金融不均衡」の管理可能性を米連邦準備理事会(FRB)が見誤っている可能性があることにも懸念を示した。
また、米失業率が4%に低下し、FRBが重視するインフレ指標が2.3%に加速する中、「金融政策は現在、望ましくないインフレ加速を伴わない失業率の低下がどこまで可能か、限界を試している」と指摘した。
ただ、見通しを巡る不透明感を踏まえて利上げの加速は主張せず、「注意しなければ容易に行き過ぎる可能性があり、過熱した部屋を過度に冷え込ませることになる」と言明、過度に速いペースでの利上げに警戒感を示した。
*写真を追加しました。