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ドイツ銀米子会社、ストレステストに不合格 新たな痛手に
6月28日、米連邦準備理事会(FRB)は、大手銀行を対象としたストレステスト(健全性審査)第ニ弾となるの包括的資本分析(CCAR)の結果を公表し、ドイツ銀行の米子会社が不合格になったことを明らかにした。写真はフランクフルトのドイツ銀本店、3月撮影(2018年 ロイター/Ralph Orlowski)
[ワシントン/ニューヨーク 28日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は28日、大手銀行を対象としたストレステスト(健全性審査)第2弾となるの包括的資本分析(CCAR)の結果を公表し、ドイツ銀行
FRB理事会は全会一致でドイツ銀の米子会社の資本計画に反対した。健全性などを巡る懸念に揺れる同行にとって、新たな痛手となる。同行の米上場株は引け後の時間外取引で1%下落した。
先週公表されたストレステスト第1弾は問題なく合格したが、第2弾では資本計画が焦点となる。
FRBは同行の米子会社について、資本計画プロセスを巡り「かなりの脆弱さ」があるほか、厳しい状況下での売上高や損失を試算する方法や前提にも脆弱な点が見られると指摘した。
また、リスク管理機能や内部監査にもかなりの脆弱さがあるとした。
配当支払いが通常、グループレベルで行われることを踏まえると、審査不合格を受けて同行の配当支払いに影響が及ぶ可能性は低いが、米国事業ではテクノロジーやリスク管理、人材への投資などの改革が必要になる見通しだ。一部米国事業の一段の縮小につながる可能性もある。FRBの承認を得ずに親会社に利益を分配することもできなくなる。
ドイツ銀は、米子会社で資本計画の策定や管理体制、インフラなどに大幅な投資を行ってきたとし、引き続きこうした取り組みを行うほか、内部および規制上の基準を満たすため当局と建設的に協力していく考えを示した。
審査の対象となった他の34行は合格。ゴールドマン・サックス
ステート・ストリート
ドイツ銀は、経営を巡る混乱を背景にフランクフルト上場株が年初から43%値を下げている。同行は3年連続の赤字を受けて4月に経営陣の刷新を突如発表。その後、投資銀行部門を縮小し、欧州および独市場に経営資源を再び集中させる再編方針を明らかにしている。米国では、ヘッジファンド向けの業務や債券トレーディングおよび株式関連業務を縮小する計画だ。
ビオラ・リスク・アドバイザーズのアナリスト、デービッド・ヘンドラー氏は、国際的な大手銀行の子会社にリスク管理と経営上の問題が依然としてあることが示されたのに「驚かされた」とコメント。「飛行システムが機能不全のため、安全に飛行できない航空機のようなものだ」と指摘した。今後は、欧州当局がドイツ銀の問題にどのように対応するかに焦点が移るだろうと語った。
条件付きで合格となったモルガン・スタンレーは、審査結果を受けて、今年は昨年の配当金と同水準の68億ドルを分配する方針を発表。ゴールドマンは、最大63億ドルを株主に還元すると明らかにした。これには50億ドル相当の自社株買いと13億ドルの配当金が含まれる。四半期配当は1株当たり0.80ドルから0.85ドルに増えることになる。
*見出しを修正しました。