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ドル、11カ月ぶり高値から下落 ポンドは中銀会合受け上昇=NY市場

2018年06月22日(金)06時54分

 6月21日、ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対して反落。利益確定売りで11カ月ぶり高値から下落した。2017年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[ニューヨーク 21日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが主要通貨に対して反落。利益確定売りで11カ月ぶり高値から下落した。ポンドは、イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミストが利上げを支持したことで、7カ月ぶり安値水準から上昇した。

米フィラデルフィア地区連銀がこの日発表した6月の連銀業況指数は19.9と、前月の34.4から低下し、約1年半ぶりの低水準となった。これを受け米経済への懸念が高まり、一部で利益確定の売りが出た。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「フィラデルフィア地区連銀の業況指数が予想を下回り、利益を確定する良い口実となった」と語った。

また、ナットウェスト・マーケッツのマクロストラテジスト、ブライアン・デンジャーフィールド氏は「市場はこのところ企業活動に関するデータに非常に敏感だ。ドルが弱含むケースが見られている」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は一時95.529と、昨年7月以来の水準まで上昇したが、その後は94.762に下げた。

ユーロ/ドルは一時1.15ドル前後の支持線をトライした後、11カ月ぶり安値水準に下落したが、足元では1.1618ドル。

ユーロはこれまで、米欧中銀による金融政策の方向性の違いを受けて下落。この日は、イタリア政府がユーロ懐疑派2人を議会上下両院の委員会トップに指名したことで、単一通貨ユーロに対する新政権の姿勢に懸念が再燃した。

ドル/円は0.4%安の110.93円。

ポンドは約0.7%高の1.3257ドル。英中銀は金融政策委員会(MPC)で政策金利維持を決めたが、チーフエコノミストのアンディ・ハルデーン委員が予想外に利上げ支持に回った。

ドル/円 NY終値 109.98/110.01

始値 110.53

高値 110.59

安値 109.85

ユーロ/ドル NY終値 1.1601/1.1605

始値 1.1537

高値 1.1633

安値 1.1530

(表はロイターデータに基づいています)

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