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ECB、緩和的な政策が続く=仏中銀総裁
6月20日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁(写真)は、イタリア新政権の経済政策は大部分が依然として不透明との見解を示した上で、全てのユーロ圏各国は域内のルールを順守しなければならないと強調した。2016年9月撮影(2018年 ロイター/Axel Schmidt/File Photo)
[パリ 20日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は20日、ECBの金融政策について、資産買い入れプログラムは年末で終了し、来年夏にも利上げする可能性があるが、緩和的な政策は続くとの見通しを示した。
総裁はフランス・ユーロ圏経済に関する年次報告で「資産買い入れプログラムは12月で終了すべきであり、最初の利上げは2019年夏になる可能性がある」とした上で「緩和的な金融政策が続く」と表明。長期的な金融状況を好ましい状態に維持する上で、ECBの保有する大量の資産が寄与するとの見方を示した。
ECBは14日の理事会で、量的緩和を年内に終了する方針を決定。少なくとも2019年夏まで政策金利を据え置く方針を示したが、複数の関係筋によると、理事会メンバーの間では量的緩和策の延長に可能性を残すことの是非や、利上げ開始時期を巡り意見が分かれていた。[nL4N1TG5B9]
一方、ビルロワドガロー総裁は、イタリア新政権の経済政策について大部分が依然として不透明との見解を示した上で、全てのユーロ圏各国は域内のルールを順守しなければならないと強調した。
同総裁はフランスおよびユーロ圏各国に関する年次報告書の中で、イタリアは国内改革を通じて高水準の公的債務と失業に対処する必要があると指摘した。
仏大統領宛ての書簡で「(イタリア)新政権の経済政策は依然として不透明」とし、「(ユーロ圏)各国はそのルールに従わなくてはならず、各国は運命を共有している」と付け加えた。
イタリア新政府は欧州連合(EU)財政ルールと相いれない歳出プランを提示するとみられている。
*内容を追加しました。