ニュース速報

ビジネス

IR法案が衆院通過、延長国会で成立へ

2018年06月19日(火)15時48分

 6月19日、安倍晋三政権が今国会の最重要法案の1つと位置づけるカジノを含む統合型リゾート(IR)施設の整備法案は、衆院本会議で与党などの賛成多数によって可決され、参院に送られた。写真は尾t内で2013年9月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 19日 ロイター] - 安倍晋三政権が今国会の最重要法案の1つと位置づけるカジノを含む統合型リゾート(IR)施設の整備法案は19日、衆院本会議で与党などの賛成多数によって可決され、参院に送られた。政府・与党は20日の今国会会期末に会期延長を決め、同法案の成立を目指す。

IR法案は政府・与党が進める観光立国の実現を目指し、カジノを刑法の賭博罪の適用対象から除外。合わせてギャンブル依存症などへの懸念を緩和するため、入場回数を週3回、28日間で10回に制限するなどの内容も盛り込み、依存症問題の深刻化を重視する公明党などに配慮する内容となっている。

立憲民主党など野党側は「法案に外資規制が含まれておらず、海外に国富が流出する」「観光資源が豊富な日本にカジノは不要」(19日の衆院本会議で立憲・福田昭夫衆院議員)と廃案を主張。与野党対決法案の1つとして注目されてきた。

野党側は、13日に内閣委員会の山際大志郎委員長の解任決議案、14日には同法案を所管する石井啓一国土交通相の不信任決議を提出。委員会採決の先送りを狙ったが、それぞれ与党の反対多数で否決された。

9月の自民党総裁選で安倍首相の3選を目指す首相周辺は、会期延長に慎重だったが、森友・加計問題や働き方改革関連法案をめぐり国会審議がストップする場面が目立ち、IR法案を今国会中に成立させるには、会期延長が必要との判断に傾いた。20日の与党党首会談で延長幅を最終判断する。

(竹本能文 編集:田巻一彦)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

世界EV販売は年内1700万台に、石油需要はさらに

ビジネス

米3月新築住宅販売、8.8%増の69万3000戸 

ビジネス

円が対ユーロで16年ぶり安値、対ドルでも介入ライン

ワールド

米国は強力な加盟国、大統領選の結果問わず=NATO
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親会社HYBEが監査、ミン・ヒジン代表の辞任を要求

  • 4

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 5

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    ロシア、NATOとの大規模紛争に備えてフィンランド国…

  • 9

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 10

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 8

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 9

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 10

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中