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IR法案が衆院通過、延長国会で成立へ
6月19日、安倍晋三政権が今国会の最重要法案の1つと位置づけるカジノを含む統合型リゾート(IR)施設の整備法案は、衆院本会議で与党などの賛成多数によって可決され、参院に送られた。写真は尾t内で2013年9月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 19日 ロイター] - 安倍晋三政権が今国会の最重要法案の1つと位置づけるカジノを含む統合型リゾート(IR)施設の整備法案は19日、衆院本会議で与党などの賛成多数によって可決され、参院に送られた。政府・与党は20日の今国会会期末に会期延長を決め、同法案の成立を目指す。
IR法案は政府・与党が進める観光立国の実現を目指し、カジノを刑法の賭博罪の適用対象から除外。合わせてギャンブル依存症などへの懸念を緩和するため、入場回数を週3回、28日間で10回に制限するなどの内容も盛り込み、依存症問題の深刻化を重視する公明党などに配慮する内容となっている。
立憲民主党など野党側は「法案に外資規制が含まれておらず、海外に国富が流出する」「観光資源が豊富な日本にカジノは不要」(19日の衆院本会議で立憲・福田昭夫衆院議員)と廃案を主張。与野党対決法案の1つとして注目されてきた。
野党側は、13日に内閣委員会の山際大志郎委員長の解任決議案、14日には同法案を所管する石井啓一国土交通相の不信任決議を提出。委員会採決の先送りを狙ったが、それぞれ与党の反対多数で否決された。
9月の自民党総裁選で安倍首相の3選を目指す首相周辺は、会期延長に慎重だったが、森友・加計問題や働き方改革関連法案をめぐり国会審議がストップする場面が目立ち、IR法案を今国会中に成立させるには、会期延長が必要との判断に傾いた。20日の与党党首会談で延長幅を最終判断する。
(竹本能文 編集:田巻一彦)