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英CPI、4月は前年比+2.4% 予想下回る
[ロンドン 23日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比2.4%と、2017年3月以来の低水準だった。3月は2.5%だった。ロイターがまとめたエコノミスト予想の平均(2.5%)を下回った。予想下振れは2カ月連続。
イングランド銀行(中央銀行)が追加利上げを行う時期を巡り疑問が広がる可能性がある。
発表を受けてポンドの対ドル相場は年初来安値に下落した。
フィデリティ・インターナショナルのアソシエートディレクター、エド・モンク氏は「最近の物価変動の方向性見極めに苦労しているイングランド銀にとっては謎だろう」と指摘した上で、「インフレが下落トレンドにあるため、イングランド銀の利上げは困難になるばかりだ」と述べた。
投資家は現在、中銀が経済見通しを更新する8月の利上げを3分の1の確率で織り込んでいる。22日の指標発表前は半々の確率を織り込んでいた。
英中銀のカーニー総裁は22日、ソフトドリンクへの新たな課税や、光熱費とガソリン価格の上昇により、インフレが向こう数カ月間でやや上昇するとの見方を示した。
ONSは、ソフトドリンクの価格は過去数カ月で急上昇したが、インフレへの全般的な影響は小さいとした。
4月の英生産者物価産出指数は前年比2.7%上昇した。予想は2.3%上昇だった。
主に輸入される原材料価格は前年比5.3%上昇し、3月の4.4%上昇から伸びが加速。長期にわたり続いた伸び悩みが終わりを迎えたことが示唆された。