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英中銀総裁、景気上向くとの認識表明 利上げ継続示唆
5月22日、イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁(写真)は、英中銀が今月の金融政策委員会で利上げを行わなかったことで投資家や家計を混乱させたとの見方を否定した。提供写真(2018年 ロイター/Parliament TV handout via REUTERS)
[ロンドン 22日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)のカーニー総裁は22日に行った議会証言で、今年の英経済は悪天候などにより軟調なスタートを切ったが、上向いていくとの認識を示し、中銀が利上げを実施する軌道に乗っていることを示唆した。
カーニー総裁はこのほか、英中銀が今月の金融政策委員会で利上げを行わなかったことで投資家や家計を混乱させたとの見方を否定した。
英中銀は2月、投資家の予想よりも早期かつ幾分速いペースで金利が上昇する見通しだと指摘。金融市場では5月会合での利上げが織り込まれることになった。
カーニー総裁はこれについて「われわれは第1・四半期に状況が変わったとは考えていない。景気減速は一時的、かつ特異的な要因によるものだった公算が大きい」と指摘。調査結果によると、消費者および企業の間では、年内に利上げが実施され、その後は「これまでより比較的緩やかなペース」で利上げが継続するとの見方が大勢となっているとし、金利は緩やかに上昇するという自身の主要なメッセージが正しかったことが証明されたと述べた。
同総裁はこれまで利上げ時期についてシグナルを発したものの、景気の変動により実現しなかった経緯がある。
この日は英中銀金融政策委員会のブリハ委員が、向こう3年間の政策金利の引き上げ幅について、25ベーシスポイント(bp)の利上げが3回弱としている市場の想定よりもやや多めの利上げを予想しているとの見解を表明。このほか、英中銀も米連邦準備理事会(FRB)のように政策当局者の金利見通しを公表する案に対し支持を示した。
ただカーニー総裁は、当局者の金利見通しを発表すれば「確約やコミットメントとして受け止められるリスクがある」とし、金融政策委員の大半がこうした案に賛同していないと述べた。
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