ニュース速報

ビジネス

日経平均は4日ぶり反落、利食い売りで2万3000円台維持ならず

2018年05月22日(火)15時22分

 5月22日、東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。米中通商問題の懸念後退で前日の米国株は上昇したが、先行して織り込んだ日本株に対してはややドル安・円高に振れた為替が重しとなった。東京証券取引所で2月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 22日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日ぶりに反落した。米中通商問題の懸念後退で前日の米国株は上昇したが、先行して織り込んだ日本株に対してはややドル安・円高に振れた為替が重しとなった。日本株は上値の重さを嫌気した利益確定売りも重なり、後場に下げ幅を拡大。2万3000円を下回って取引を終了した。

TOPIXは0.23%安だった。後場に入りユニー・ファミリーマートホールディングス<8028.T>が急落した。特段の材料は観測されてはいないものの、朝方には年初来高値を付けており、「上昇が一服したところで利益確定売りに押された」(国内証券)との見方が出ている。同社1銘柄で日経平均を約33円押し下げる要因となった。

TOPIXがマイナス圏で前引けとなり、日銀によるETF(上場投信)買いの思惑も膨らんだが、後場の日経平均は前日終値を上抜けられず、2万2900円台後半での推移を続けた。フィリップ証券リサーチ部長の庵原浩樹氏は、ロス米商務長官らの訪中を来週に控え、米国が再び強硬的な姿勢をみせることも想定されると指摘。「米中通商協議に対する市場の『疑心暗鬼』は解けていない」とみる。

東証33業種中、上昇したのはパルプ・紙と陸運、卸売などの5セクターのみ。保険、金属製品が1%を超す下げとなった。東証1部の値下がり銘柄も全体の6割に上った。日経平均をTOIXで割ったNT倍率<.NTIDX>は一時12.72まで上昇。取引時間中としては昨年12月1日以来の高水準を付けた。また日経平均ボラティリティ ー指数<.JNIV>は一時14.05ポイントまで下落し、年初来安値を更新した。

個別銘柄ではソニー<6758.T>が中期経営計画発表後、一時3%を超す下げとなった。ゲーム事業の収益目標を嫌気した売りが出たが、押し目買いが入り下げ幅を縮小した。イズミ<8273.T>のフード事業グループ会社との間で、フランチャイズ契約を締結したと発表したきちり<3082.T>は大幅高。半面、立会外分売の実施を発表し短期的な需給悪化が懸念されたエコス<7520.T>は安い。

東証1部の騰落数は、値上がり732銘柄に対し、値下がりが1261銘柄、変わらずが90銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22960.34 -42.03

寄り付き    23025.95

安値/高値   22952.87─23031.67

TOPIX<.TOPX>

終値       1809.57 -4.18

寄り付き     1813.41

安値/高値    1807.73─1813.41

東証出来高(万株) 127964

東証売買代金(億円) 21437.02

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン、イスラエルへの報復ないと示唆 戦火の拡大回

ワールド

「イスラエルとの関連証明されず」とイラン外相、19

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、5週間ぶりに増加=ベー

ビジネス

日銀の利上げ、慎重に進めるべき=IMF日本担当
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ公式」とは?...順番に当てはめるだけで論理的な文章に

  • 3

    便利なキャッシュレス社会で、忘れられていること

  • 4

    「韓国少子化のなぜ?」失業率2.7%、ジニ係数は0.32…

  • 5

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 6

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 7

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    毎日どこで何してる? 首輪のカメラが記録した猫目…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人機やミサイルとイスラエルの「アイアンドーム」が乱れ飛んだ中東の夜間映像

  • 4

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 5

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 9

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中