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ドル下落、市場は実質金利の上昇に懐疑的=NY市場

2018年05月03日(木)06時44分

[ニューヨーク 2日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、連邦公開市場委員会(FOMC)の決定を受けドル指数が年初来高値から押し戻された。金融引き締めでも実質金利は上がらないのではないかとの見方がドル売りにつながったという。

連邦準備理事会(FRB)はFOMCで予想通り金利を据え置いたが、声明ではインフレ率が目標の2%に近づいたと認めた上で「インフレ率は前年比の伸びが中期的に目標の2%近辺で推移する」との見通しを示した。

これについてTD証券(トロント)の北米FX戦略部長、マーク・マコーミック氏は「インフレが上昇しているのに中銀が対応しなければ、それは実質的に金融緩和を維持していることに等しく、ドル売り材料となる」とした上で「ドル需要を呼び込むには(名目金利から期待インフレ率を差し引いた)実質金利の上昇が必要になる」と指摘した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.1%安の92.358。FOMC声明発表前には年初来高値となる92.718を付けていた。

FOMCが消化されたことで、投資家の注目点は週末に発表される4月の雇用統計へと移行した。非農業部門雇用者数は19万2000人増、失業率4.0%と予想されている。この日発表された4月の全米雇用報告は、民間部門雇用者数が20万4000人増と、昨年11月以来の低い伸びにとどまったものの、市場予想の20万人は上回った。

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
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