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ドル109円前半、一時2カ月半ぶり高値
4月26日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の109円前半。海外市場でドルが買われた流れを引き継いで、午前の取引でドルは109.49円まで上昇し2カ月半ぶりの高値をつけた。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 26日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の109円前半。海外市場でドルが買われた流れを引き継いで、午前の取引でドルは109.49円まで上昇し2カ月半ぶりの高値をつけた。しかし高値では調整売りや利益確定売りに押され、ドル買いのモメンタムは弱まった。
最近は欧州勢の参加でドルが一段高になることが多いが、きょうもそのパターンを踏襲するか注目される。
このところ急ピッチで上昇している米10年国債利回りは3.033%付近で頭打ちとなり、午後3時時点では3.0240/0222%の気配。
「米長期金利が3%の大台に乗せても米国株が大崩れせずに保っていることで、ドル買いをしやすい環境だ」(FX会社)との声が聞かれる一方で、「米債はファンド勢のショートポジションが累積しているので、利回り反落の危険もある」(証券会社)との指摘もあり、米10年債利回りが3%に定着するか、不透明感が漂う。
米国債市場では、2年債と10年債の利回り格差が54.48ベーシスポイントと、50bp台を回復した。同格差は4月10日から50bpを割り込み、イールドカーブのフラット化が進んだ。
市場では「最近の急ピッチな米10年債利回りの上昇でイールドカーブが若干スティープ化したが、短期ゾーンの利回りの上昇は(長期ゾーン)より持続的でコンスタントなものとみられ、再びフラット化することが予想される」(国内銀)との見方が出ている。イールドカーブは景気先行指標でフラット化は先々の景気後退を示唆する。「フラット化はドルにとってマイナス材料」(アナリスト)だという。
一方、新年度入りした国内大手機関投資家の円売り期待が、ドル/円の下値を支えているとの指摘が出ている。各社が相次ぎ公表している今年度の運用計画によると、米ドルのヘッジコスト上昇を受けてオープン外債投資を戦略の一つとして掲げるところが多いためだ。
第一生命保険<8750.T>はドル100─105円程度でオープン外債を積み増す方針としているほか、朝日生命保険は105─110円で投資を検討するとしている。
市場では「ヘッジ外しなども含め、多少円安水準でも打診買いを入れてくる公算は低くない」(国内金融機関)との声があった。
ドル/円
午後3時現在 109.31/33 1.2175/79 133.13/17
午前9時現在 109.36/38 1.2168/72 133.09/13
NY午後5時 109.41/44 1.2159/63 133.08/12
(為替マーケットチーム)