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ドル107円後半、米金利と株価の動向に神経質

2018年04月23日(月)15時31分

 4月23日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の107円後半だった。写真は東京証券取引所で2013年5月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 23日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の107円後半だった。底堅さが意識される一方、節目の108円に近づくと戻り売りが出やすく、朝方から午後3時までのドルの値幅は上下22銭程度にとどまった。

ドルは107.60─80円台で方向感なく推移した。北朝鮮のミサイル発射実験停止と核実験施設廃棄は好材料だが、108円を上抜けしていくには力不足。次の材料待ちとなっている。

市場からは「北朝鮮の主張が西側の求める非核化を意味しているのか、市場はいまひとつ信じ切れていない」(都銀)と懐疑的な声も出ていた。

午後は米10年債利回りが2.97%後半に上昇し、14年1月9日以来の3%乗せも目前に迫ってきた。米長期金利の上昇はドルの支援要因となるものの、心理的節目となる3%を超えて上昇が加速するようだと、株価への影響が懸念されるようになる。

すでにダウ工業株30種、S&P総合500種は前週末まで3日続落。日経平均もマイナス圏で推移しており、金利と株価の動向に神経質となっている。

<自民党総裁選の方法に関心>

日本では、国内メディアの世論調査で内閣支持率の低下が伝えられる中、安倍晋三首相の自民党総裁3選に不透明感が意識されている。仮に安倍首相が9月の任期満了前に辞任した場合、両院議員総会で選出される可能性があるという。

両院議員総会での選出は、政治的空白を防ぐといった「特に緊急を要するときに」行われる。任期満了に伴う総裁選に比べて地方党員票の票数が少なく、国会議員の派閥票で決まりやすい仕組みで、「市場は両院議員総会選の場合、計算上、岸田政調会長に有利に働くと考えるだろう」(ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジスト)との指摘が出ている。

一方、4月ロイター企業調査によると、次の首相にふさわしい候補としては、安倍首相が52%、石破茂氏が17%、小泉進次郎氏が13%、岸田文雄氏が11%、河野太郎氏が2%などとなった。[nL3N1RX1RY]

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 107.79/81 1.2269/73 132.26/30

午前9時現在 107.87/89 1.2272/76 132.39/43

NY午後5時 107.65/68 1.2286/90 132.25/29

(為替マーケットチーム)

ロイター
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