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ドル107円後半、実需のドル買いなど受け

2018年04月20日(金)15時23分

 4月20日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル高/円安の107円後半。実需のドル買いやユーロ/円の上昇などに歩調を合わせ、底堅い展開となった。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル高/円安の107円後半。実需のドル買いやユーロ/円の上昇などに歩調を合わせ、底堅い展開となった。

きょうは商業決済が集中しやすい五・十日で、仲値にかけて実需筋のドル買い/円売りが出た。いったん利益確定のドル売りで軟化したが、その後、再び買いが強まり107.73円まで上昇した。日銀の国債買入オペで減額がなかったことが円売り安心感を誘ったとの指摘も聞かれた。

市場では、福田淳一財務次官がセクハラ疑惑で事実上更迭されたことを受け、野党が任命権者である麻生太郎副総理兼財務相の辞任を要求していることで、麻生氏の進退に関心が注がれた。

麻生氏は訪問中の米国で「辞任するつもりはない」と明言。主要20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の議論を巡っては「経常収支の不均衡は2国間でなく多国間で解決すべき」との立場を示し、2国間交渉で各国との貿易赤字削減を図る米トランプ政権の通商方針をけん制した。

英ポンド/円は151円半ばを中心とする値動きとなった。

英ポンドは3月月初の145円付近から、持続的に上昇し今月13日には153.84円と2カ月ぶりの高値を付けた。背景には、武田薬品工業がアイルランドの製薬会社シャイアーの買収の可能性に言及したことがある。

市場では「英ポンドの手当てはそう進捗していないようだが、買収観測自体が英ポンド買いを誘った」(外銀)という。

しかし前日、イングランド銀行のカーニー総裁が、英国の経済指標はこのところまちまちとなっているとし、金融政策委員会(MPC)会合は年内にほかにも予定されていると述べたことで、英国の5月利上げ観測が後退し、英ポンド売りが優勢となった。

前日の海外市場でドルのサポート要因となった米10年国債利回りは2.9154/9135%の気配と米国市場終盤とほぼ変わらず。

3カ月物ドルLIBORと米10年国債利回りの格差は55.24ベーシスポイント(bp)。同格差は2月21日に102.13bpだったが、その後2カ月間で急速に縮小した。「縮小のモメンタムは、リスクオンのピークが近いということを示唆していると考えている」(運用機関)という。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 107.62/64 1.2339/43 132.82/86

午前9時現在 107.43/45 1.2341/45 132.61/65

NY午後5時 107.36/39 1.2344/48 132.53/57

(為替マーケットチーム)

ロイター
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