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欧州市場サマリー(19日)

2018年04月20日(金)03時50分

[19日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸して取引を終えた。FTSE100種は2月以来の高値をつけた。原油高で石油銘柄が買われたほか、合併・買収(M&A)期待からアイルランドの製薬会社シャイアーが値を上げた。

シャイアーは5.9%上昇した。同業のアラガンが、シャイアーの買収検討に向けた交渉の初期段階にあると述べたことが好感された。シャイアーはまた、武田薬品工業<4502.T>が提示した630億ドル規模の買収案を拒否した。

世界最大の石油輸出国であるサウジアラビアがさらなる原油高を目指しているとの報道を受け、原油が3年超ぶりの高値をつけた。原油高に伴い石油大手のBPとロイヤル・ダッチ・シェルが約1.5%上昇した。

一方、英蘭系日用品大手ユニリーバは2.2%下落した。第1・四半期の売上は市場予想と一致したものの、価格の伸びが弱いことが不安視された。

<欧州株式市場> ほぼ横ばいで取引を終えた。決算が好感された広告大手のピュブリシスが買われたほか、工業銘柄も好調だった。一方でタバコ銘柄は軟調だった。

ピュブリシスは7.4%上昇。第1・四半期の売り上げが市場予想を上回った。北米事業が持ち直したことが売り上げを押し上げた。

スイスの重電大手ABBは4.6%上昇。第1・四半期の売り上げと利払い・税・償却前利益(EBITDA)が2015年以来の大きさだった。ドイツの競合シーメンスは1.5%の連れ高となった。

一方、タバコ銘柄は軟調だった。米国株式市場で決算が嫌気された米フィリップ・モリス・インターナショナルが値下がりしたことで、欧州株式市場でも英ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)とインペリアル・ブランズが5.4%と2.9%の連れ安となった。

<ユーロ圏債券> 国債利回りが1カ月ぶりの水準に上昇。原油価格が2014年終盤以来の高値を付ける中、物価圧力が高まるとの観測が広がった。

またフランスやスペインの国債入札も相場の圧迫要因となった。

ドイツ10年債利回りは0.6%に上昇し、昨年9月以来の大幅な上げとなる勢い。フランス10年債利回りも0.84%に上昇し、昨年9月以来の大幅な上げとなる勢い。

5年後から5年間の長期期待インフレ率を反映するユーロ圏のブレークイーブン・インフレ率(フォワードBEI)は1.7%と、今月上旬の1.67%前後から上昇し、5週間ぶりの高水準を付けた。

スイスフランが対ユーロで2015年1月の上限レート撤廃以降の安値を付けたことで、スイス国債が下落した。

ロイター
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