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ドル107円前半、株高に連れ高 リスクオフには警戒継続
4月18日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル高/円安の107円前半。日経平均の上げ幅拡大に連れ高となった。写真は日本円紙幣と米ドル札。2013年2月撮影(2018年 ロイター/Shohei Miyano)
[東京 18日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル高/円安の107円前半。日経平均の上げ幅拡大に連れ高となった。一方、日米首脳会談が2日目を残しているほか、シリア情勢など別のリスクオフ要因もあり、円高方向への警戒も根強い。
正午過ぎ、トランプ大統領がツイッターへの投稿で、環太平洋連携協定(TPP)は米国にとって望ましくないとの見解を改めて示したが、市場の反応は限定的だった。トランプ大統領は「2国間協定のほうがわれわれの労働者にとってはるかに効率的で利益になり望ましい」などと語った。
トランプ大統領には11月の中間選挙前に国内の有権者に訴えることのできる材料を獲得する狙いがあるとみられ、引き続き不規則発言が警戒されている。直接的にドル/円相場へ言及したり、日銀の政策を非難したりしてくれば円高に振れる可能性が高い。
一方、日米の通商問題について抽象的な発言にとどまれば、それほど衝撃はないとみられている。「日本に関しては北朝鮮や対中関係で協力することが米国の利益になる。通商問題を押し過ぎるのは長期的にはいい戦略ではない。そういう見地に立つと、それほど日本に対して強くあたってこないのではないか」(メリルリンチ日本証券の山田修輔チーフFX株式ストラテジスト)との声が出ていた。
このところドル/円は106.50─107.50円を中心に続いており、目先、リスクオフが強まった場面では、いったんレンジ下限の106円半ばを試す展開になりそうだ。
<午前も「株高に便乗」>
ドルは早朝の取引できょうの安値107円ちょうどを付けた後、株高に支援され、一時107.33円まで上値を伸ばした。ただ、上値では利益確定売りや戻り売りも流入し、小幅に反落して正午を迎えた。
外為市場では「日米首脳会談が行われ、その成果を印象付けるために株式市場に公的機関などによるご祝儀的な買いが入ったのではないか。ドル/円は株高に便乗しているだけだ」(運用機関ファンド・マネージャー)との見方が聞かれた。
ドル/円
午後3時現在 107.33/35 1.2375/79 132.83/87
午前9時現在 107.01/03 1.2371/75 132.40/44
NY午後5時 106.99/02 1.2370/71 132.35/39
(為替マーケットチーム)