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NY市場サマリー(17日)
[17日 ロイター] - <為替> ニューヨーク外為市場では、ユーロと英ポンドが下落したことでドルがやや上向いた。ただ中東情勢の緊張のほか、米中の通商摩擦を巡りドルに対する慎重な見方は払拭(ふっしょく)されていない。
朝方発表の米経済指標では、3月の住宅着工件数が年率換算で前月比1.9%増の131万9000戸と市場予想を上回ったほか、3月の鉱工業生産は0.5%増加し、伸びは市場予想の0.4%を上回った。
テンパス・コンサルティング(ワシントン)のシニア外為トレーダー、フアン・ペレス氏は「景気減速を示唆したこれまでの低調な指標は、予想より良好だった鉱工業生産と住宅着工で相殺されたもようだ」と指摘。「ここ数週間に発表された経済指標は強弱混交だったが、予想を上回る経済指標がようやく出てきたことでドルは恩恵を受けている」と述べた。
トランプ米大統領は前日、「米国が利上げを継続する中、ロシアと中国は通貨切り下げゲームに興じている。これは容認できない!」とツイッターに投稿。市場ではトランプ氏の発言は相場の軟化を容認するものと受け止められたことで、この日の朝方の取引でドル指数は3週間ぶりの安値に下落した。
ただ、ムニューシン米財務長官はこの日、CNBCのインタビューで前日のトランプ氏のツイートは「通貨切り下げを巡る両国に対する警告」だったと釈明。コモンウエルス・フォーリン・エクスチェンジの首席市場アナリスト、オマー・ エシナー氏は「ムニューシン長官の発言がドルの支援要因となった」としている。
<債券> 米金融・債券市場は、地政学的リスクや貿易問題懸念が和らぐ中でも、長短国債の利回り差が約10年ぶり水準に縮小した。
3月の経済指標を受け、年内追加利上げ観測が広がり、2年債利回り
3月の住宅着工件数が前月比1.9%増の131万9000戸と、市場予想の126万2000戸を上回った。前日公表された3月の小売売上高は4カ月ぶりにプラスへ転じていた。
MUFG証券の米金利戦略部門ディレクターは「3月は天候に恵まれなかったが、指標が底堅さを増し、6月利上げの公算が最も大きいという見方を後押しした」と話す。
利上げ予想を背景に短期債利回りが上昇したものの、国内景気見通しが暗く長期債利回りが低下した。
<株式> 米国株式市場は大幅続伸。ダウ平均株価<.DJI>は200ドル超値上がりしたほか、ハイテク株の多いナスダック総合指数<.IXIC>も2%に迫る伸びとなった。好決算を発表した米動画配信大手ネットフリックス
ネットフリックスは9%上昇し、過去最高値で終了。前日発表の第1・四半期決算は、独自コンテンツの人気を追い風に、契約件数が市場予想を上回る伸びとなった。
米アマゾン・ドット・コム
ユナイテッドヘルスは3.6%高。第1・四半期決算で利益が市場予想を上回ったほか、通期の利益見通しを上方修正した。
米金融大手ゴールドマン・サックス
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、投資家のリスク選好意欲が高まる中、売りが優勢となり、小反落した。
良好な米企業決算を背景に米経済の先行きに楽観的な見方が広がる中、米株相場は寄り付きから上伸。相対的に安全資産とされる金塊は売り圧力にさらされた。
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国内の供給過剰懸念が後退する中で買いが優勢となり、反発した。
ロイターがこの日午後に報じたアナリスト対象の拡大版調査によると、17日夕と 翌18日午前に官民がそれぞれ発表する週間在庫統計では、最新週の原油在庫は前週比1 40万バレル減少したもよう。この在庫取り崩し予想の報を受けて、原油に買いが入った。
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