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ドル106円前半、クロス円の上昇が底上げ

2018年03月20日(火)15時17分

 3月20日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル高/円安の106円前半。実需のドル買い/円売りや、ユーロ/円や英ポンド/円などのクロス円の上昇によりドル/円相場が底上げされる格好となった。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル高/円安の106円前半。実需のドル買い/円売りや、ユーロ/円や英ポンド/円などのクロス円の上昇によりドル/円相場が底上げされる格好となった。

きょうから2日間の日程で始まる米連邦公開市場委員会(FOMC)では、0.25%ポイントの利上げが確実視されているが、市場の注目はFOMCメンバーの政策金利見通しを示す「ドット・チャート」に集まっている。

「FRBが利上げの回数を年3回から年4回に引き上げても利上げペースが加速するという意味ではないが、依然ぐらついている株価がネガティブな反応を示せば、ドル安方向に向かいやすい」(FX会社)とみられている。

「特にS&Pは過熱気味だったので調整しやすい環境にある」(同)という。

一方、米国債市場では、米2年債利回りが2.3117%と、2008年9月のリーマンショック直後の高水準まで上昇してきた。

2年債利回りの継続的な上昇について、「FRBのテーパリングや米財務省の短中期債増発で、ドル資金市場全体にタイト感が出てきている。長期債利回りはそれほど上昇していないので、イールドカーブがフラット化し、景気先行指標としてのイールドカーブの形状は、米経済の先行きがあまり良い状況ではないことを示している」(国内銀)との声が聞かれる。

トランプ政権は中国からの輸入品のうち最大600億ドルに相当する製品に関税を課すことを23日までに公表する。テクノロジーや通信、知的財産分野が対象という。[nL3N1R203M]

「トランプ大統領は中間選挙を意識して中国に対する圧力を一段と強めてくるだろう。米国の通商政策による米中関係の悪化が想起される以上、ドル買い圧力は強まりにくい」(外資系証券)という。

チャートでは短期的に3月16日安値105.60円が下値の重要ポイントとして意識されている。

午後3時の英ポンド/円は149.09/13円で底堅い。前日は一時149円半ばまで上昇した。

英国と欧州連合(EU)が、ブレグジット後の経済混乱を避けるための措置である「移行期間」導入で合意。英国はひとまず2020年末までEUの単一市場との関税同盟を維持する見通しとなった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 106.28/30 1.2334/38 131.11/15

午前9時現在 106.00/02 1.2334/38 130.77/81

NY午後5時 106.08/11 1.2333/37 130.87/91 

ロイター
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