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経済評論家カドロー氏、NEC次期委員長への指名を承諾
3月14日、保守派の米著名経済評論家ラリー・カドロー氏は、トランプ大統領による国家経済会議(NEC)次期委員長への指名を承諾したことを明らかにした。前週辞任を表明したコーン委員長の後任となる。写真は7日、ニューヨーク証券取引所でテレビ局のインタビューに答えるカドロー氏(2018年 ロイター/Brendan McDermid)
[ワシントン 14日 ロイター] - 保守派の米著名経済評論家ラリー・カドロー氏は14日、トランプ大統領による国家経済会議(NEC)次期委員長への指名を承諾したことを明らかにした。前週辞任を表明したコーン委員長の後任となる。
カドロー氏(70)はロイターに対し「トランプ大統領から昨夜、NEC次期委員長のポストを提示され、受け入れた」と述べた。
ホワイトハウスのサンダーズ報道官も、大統領がカドロー氏に指名の意向を伝えたと確認した。正式発表は早ければ15日に行われる見通し。
カドロー氏は「サプライサイド」経済学の信奉者で、レーガン政権時代に経済アドバイザーを務め、米金融界での勤務経験もある。
インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者(CIO)、クリス・ザッカレリ氏は、カドロー氏の米政権スタッフとしての経験や政策に関する見解を理由に、市場は総じて同氏の起用を肯定的に受け止めていると指摘。「(通商製造政策局長の)ナバロ氏などに比べて自由貿易推進派だと考えられている」という。
ウェドブッシュ証券のシニアバイスプレジデント、スティーブ・マソッカ氏は「カドロー氏は正真正銘の自由貿易主義者だ」とコメント。「(トランプ大統領が)自身とは正反対の意見にも耳を貸す考えだということが示された」とみている。
コーン委員長は前週、辞任を表明。トランプ大統領が決定した鉄鋼とアルミニウムの輸入制限を巡る意見の対立が理由とみられる。
カドロー氏もまた、輸入制限は鉄鋼を原料に使う製造業者に打撃を与えるとして批判してきた。
同氏は14日に行われたCNBCとのインタビューで、特定の国を輸入関税の適用除外とすることに安心感を覚えたと述べたほか、関税措置は広範な米経済に対する阻害要因とはならないとの見方も示した。
また、強く安定したドルが米経済の成長にとって重要との考えを示した。
カドロー氏を旧友と呼ぶトランプ大統領は13日、カドロー氏は通商協定の再交渉に関税は有効な手段であるとの見解に「立場を変えた」と述べていた。
*内容を追加します。