ニュース速報

ビジネス

カナダ経済に未利用の潜在力、インフレ高進ない成長可能=ポロズ中銀総裁

2018年03月14日(水)01時41分

[キングストン(加オンタリオ州) 13日 ロイター] - カナダ銀行(中央銀行)のポロズ総裁は13日、カナダ経済について、特に労働市場において多くの未利用の潜在力があるとし、このことはインフレ高進なくして成長を押し上げられる可能性があることを示しているとの考えを示した。

同総裁は講演の原稿で、金利は将来的に上向いていく公算が大きいものの、潜在力の向上がどこまで進展するのか予見できないため、中銀は機械的に対処することはできないと指摘。労働市場は過去1年で「かなり」健全化したものの、なおスラック(需給の緩み)は存在しており、企業投資の活性化のほか、労働市場の反転で生産性が向上し、経済に対する供給が増大する可能性があるとし、こうしたプロセスにはインフレに対する上向きと下向きのリスクの双方が伴うため、中銀は引き続きデータに注目すると述べた。

また、カナダの失業率は低水準にあるものの、広範な指標から経済には「かなりの規模の未利用の供給潜在力」が存在していることが示されていると指摘。「このことは、インフレ高進なくして経済成長を押し上げ、国民1人当たりの所得を増加させられる可能性があることを示しているため重要だ」と述べた。

そのうえで、若者、女性、移民、先住民はすべて潜在力で、カナダの労働力人口は50万人増加し、経済成長率は毎年最大1.5%ポイント押し上げられる可能性があるとの見方を示した。

ただ「カナダ経済について楽観的になる論拠はある」としながらも、中銀は米国の今後の通商政策など他の多くの要因にも注目していると指摘。中銀は将来の動きを検討するに当たり、引き続き慎重な姿勢を維持するとした。

カナダ中銀は2017年7月以降3回の利上げを実施している。

同総裁の講演を受け、カナダドルは対米ドル[CAD/]で弱含んだ。

RBCのエコノミストは「緩やかな利上げ見通しを堅持する内容」と指摘。「インフレ圧力が生じない形で経済が成長する余地を強調しており、全般的にハト派のトーンを打ち出した」と話した。

(※原文記事など関連情報は画面右側にある「関連コンテンツ」メニューからご覧ください)

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

MAGAZINE

特集:間違いだらけのAI論

2018-12・18号(12/11発売)

AI信奉者が陥る「ソロー・パラドックスの罠」── 過大評価と盲信で見失う人工知能の未来とチャンス

人気ランキング

  • 1

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営者が語る

  • 2

    中国当局がひた隠すスラム街の存在

  • 3

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 4

    【血みどろの王家】サウジ皇太子側近は、女性活動家…

  • 5

    崩れ落ちる中国経済 住宅ローン地獄で家計債務がリ…

  • 6

    ソーセージで武装した極右がベジタリアンカフェを襲撃

  • 7

    米中衝突の兆し、米「航行の自由」作戦に業を煮やす…

  • 8

    「北センチネル島」の宣教師殺害事件で問われる「未…

  • 9

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 10

    自動運転車は「どの命を救うべきか」世界規模の思考…

  • 1

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 2

    世界最小チワワ、韓国で49回クローンされ、世界で最も複製された犬に

  • 3

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 4

    エイリアンはもう地球に来ているかもしれない──NASA…

  • 5

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 6

    韓国で隣家のコーギー犬を飼い主に食べさせようとし…

  • 7

    自我のあるラブドールは作れる、だが人間は創造主に…

  • 8

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 9

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 10

    8メートルの巨大ニシキヘビ、漁師を締め上げ インド…

  • 1

    生きるために自分の足を噛みちぎった犬ルークの強さ

  • 2

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになったおぞましい新事実

  • 3

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はいま......

  • 4

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

  • 5

    恋人を殺して食べたロシア人の男、詩で無罪を訴え

  • 6

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 7

    カルロス・ゴーン逮捕、アメリカでどう報じられたか

  • 8

    フランス人の自信の秘密は「性教育」にあった!? 実…

  • 9

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 10

    世界最小チワワ、韓国で49回クローンされ、世界で最…

資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
「ニューズウィーク日本版」編集記者を募集
デジタル/プリントメディア広告営業部員を募集
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版

ニューズウィーク日本版特別編集 レゴのすべて

絶賛発売中!