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欧州市場サマリー(26日)

2018年02月27日(火)04時28分

[26日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 反発して取引を終えた。鉱業銘柄が買われたほか、衣料、食品のアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズが値を上げた。

産金大手のランドゴールド・リソーシズと金・銀生産のフレスニロ、資源大手のアングロ・アメリカンは1.3%から3.1%上昇した。金属価格が上がったことが背景にある。

アソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは3.1%上昇した。傘下の衣料品チェーン「プリマーク」における上半期の売り上げ見通しを実質ベースで7%増としたことが好感された。ただ砂糖事業は収益が減る見込みだ。

一方、中型株では金融のプロビデント・フィナンシャルが10.4%急落した。罰金の支払いと資産規模の修復に充てるために最大5億ポンド(7億0155万ドル)の資金を調達する意向であるとするサンデー・テレグラフ紙の報道が嫌気された。

<欧州株式市場> 続伸して取引を終えた。投資家の注目は企業の決算から、金融政策やイタリアの総選挙に移っている。

相場は終盤にかけて上げ幅を圧縮した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が物価が上昇基調にあることに自信を示したことで、ECBが今年ついに資産買い入れプログラムを終了するとの見方が広がった。

イタリアの主要株価FTSE・MIB指数<.FTMIB>は0.15%上昇し、他国と比べて小幅な伸びにとどまった。3月4日の総選挙ではいずれの党も過半数に届かない見込みだ。

フィンランドの通信機器大手ノキアは2.3%上昇した。ノキアの最高経営責任者(CEO)が、高速で大容量の第5世代(5G)移動通信システムの導入時期を大手通信事業者各社が前倒ししており、ノキアでも最大で1年早まる見込みだと発言したことが材料だった。スウェーデンの同業エリクソンは1.3%の連れ高となった。

資産運用部門のDWSをフランクフルト証券取引所に上場させる計画を明らかにしたドイツ銀行は取引時間中に値上がりした後、0.1%高まで上昇幅を圧縮して取引を終えた。

<ユーロ圏債券> 債券利回りが低めに推移し、ドイツ国債利回りが1カ月ぶり低水準をつけた。取引材料となる可能性のある指標公表やイベントが今週予定されており、ポジション調整の動きがみられた。

欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、ユーロ圏経済に内在するスラック(需給の緩み)は想定より大きい可能性があり、これにより物価上昇が遅れる可能性があると述べた。

債券利回りは早い時間帯ですでに下がっており、ドラギ氏発言が下押し材料となった。

ドイツ10年債利回りは終盤にかけての取引で、変わらずの0.65%。一時、0.64%まで下がった。

今月に入り記録した約2年ぶり高水準を15ベーシスポイント(bp)下回る。

周辺国債券利回り は3━4bp低下した。

今週は、27日から始まるパウエル米連邦準備理事会(FRB)新議長の議会証言や、28日に2月のユーロ圏インフレ指標が公表される予定だ。

3月4日にイタリア総選挙のほか、ドイツで大連立の是非を巡る社会民主党(SPD)の党員投票結果が判明する見通しだ。

堅調な経済成長やインフレ加速を受け、各国中銀の超緩和政策解除が後押しされるとの不安が広がり、このところ世界で債券売りが出ていたが、過去1週間に幾分持ち直した。

ドイツ10年債利回りは今月、4bp程度低下し、月間の下げでは昨年10月以来の大きさを記録する見通しだ。

ロイター
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