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米FRB、政策枠組みの再検証を年内に開始する可能性=クリーブランド連銀総裁
[ニューヨーク 23日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は23日、現在の金融政策の枠組みを年内に再検証し始める可能性があるが、代替的な枠組みへの変更に向けたハードルは高いとの考えを示した。
同総裁はニューヨークで開かれた中銀関係者とエコノミストを対象とした会議で、「現在の金融政策の枠組みとその代替について年内に再検証し始めることは適切である可能性がある」と述べた。ただこうした見直しには時間がかかるとの見方を示した。
そのうえで、より高いインフレ目標や名目成長の目標設定など、他の枠組みに対しオープンであるとの姿勢を表明。ただ変更に伴う代償も勘案する必要があるとし、「自分自身の考えでは、現在の枠組みがうまく機能していること、さらに代替の枠組みがうまく機能するとの実質的な証拠がないことを踏まえると、新しい枠組みに変更するハードルは高い」と述べた。
メスター総裁は1月に行った講演で、FRBのインフレ目標を巡る政策の変更の可能性について言及しているが、代替案については言及していない。
連邦準備理事会(FRB)はこの日に議会に提出した半期に一度の金融政策報告で、国内経済の底堅さを踏まえ段階的な追加利上げが正当化されるとの認識を表明。FRBは今年は3回の利上げを想定しており、市場では3月に利上げが実施される確率はほぼ織り込まれている。
メスター総裁は利上げ回数について、今年と来年はそれぞれ3─4回が望ましいとの見方を示している。
メスター総裁は今年の連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つメンバー。