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ドル107円後半、買い戻し一巡か 次の材料待ち
2月21日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク時間午後5時時点に比べ、ドル高/円安の107円後半だった。午前は短期筋の買い戻しで上昇したが、午後は株安で上値が重くなった。写真は昨年6月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)
[東京 21日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク時間午後5時時点に比べ、ドル高/円安の107円後半だった。午前は短期筋の買い戻しで上昇したが、午後は株安で上値が重くなった。
ドルは正午過ぎにかけて107.90円まで上昇した後、日経平均の上げ幅縮小とマイナス転換を横目に107.60円台に押し戻された。
先週105─106円台に下落する中でドル買いポジションを構築した日本の個人投資家から、利益確定売りが出始めているもようで、「108円台に乗ってくるともう一段利食い売りが出て、少し上値を抑える要因になりそう」(外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長)との指摘も出ていた。
テクニカル的には2月2日から16日までの下落のフィボナッチリトレースメント半値戻し108.01円の水準が次の上値めどとして意識されているという。
参加者からは「市場はやや落ち着いてきたが、いつまた下に行ってもおかしくはない。焦ってやるタイミングではない」(国内金融機関)との声も聞かれた。午後3時にかけては107.70─80円で小動きとなった。
海外時間は、今晩の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨後の金利や株価の動向などを見極める展開となりそうだ。米金利上昇が株価に与える影響には注意が必要だが、一時のような問答無用のドル売りはなくなってきた、との声もある。
<午前はドル買い戻し>
午前は短期筋によるドル買い戻しの流れが続く中、ストップロスを巻き込んで上げ足を速めた。
前日の米株安にもかかわらず日経平均が堅調だったことも、円が広範に弱含む背景となった。
通貨オプション市場が示唆するところでは、円高見通しが急速に後退している。ロイターデータによると、プットオプションとコールオプションの売買の傾きを示すリスクリバーサルの円コールオーバー幅は、1週間物が米ダウ平均が過去最大の下げを記録した5日以前の水準へ急速に縮小。1カ月物も5日の水準へ戻りつつあり、3カ月物も日経平均が一時1600円の下げとなった6日の水準へ切り返してきた。
市場では「マクロファンド勢の円ロング造成に一服感があることに加え、期末を前にした本邦企業や投資家のヘッジ操作が一巡しつつあることを示している」(シティグループ証券チーフFXストラテジストの 高島修氏)との声があった。
ドル/円
午後3時現在 107.80/82 1.2321/25 132.83/87
午前9時現在 107.38/40 1.2333/37 132.46/50
NY午後5時 107.31/34 1.2336/40 132.40/44
(為替マーケットチーム)