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米GM、韓国の1工場閉鎖 残りの事業は数週間内に結論
2月12日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)のダン・アンマン社長は12日、ロイターに対し、韓国にある組立工場4カ所のうち、群山市の工場を閉鎖すると述べた。写真は同社ロゴ。米ミシガンで2015年撮影(2018年 ロイター/Rebecca Cook)
[デトロイト/ソウル 13日 ロイター] - 米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)
GMはまた、赤字に陥っている韓国事業のリストラ費用を反映し、8億5000万ドルの減損処理を行うと発表した。これには従業員関連費用の現金3億7500万ドルが含まれる。大半は第2・四半期末までに計上する。
群山市のコンパクトカー組立工場は従業員数約2000人で、2017年の生産台数は3万3982台と、生産能力の約2割にとどまっていた。他3工場の昨年の生産台数は48万5403台。
GMは2015年以来、世界各地で不採算事業から撤退しており、韓国事業の縮小はその一環となる。
トランプ米大統領は13日、GMの韓国工場閉鎖の決定に絡めて米韓自由貿易協定(FTA)を「非常に悪い協定」とあらためて批判。
鉄鋼やアルミニウム輸入品問題に関する超党派議員団との会合で、「公正な協定を交渉するか、さもなければ同協定を破棄する。それを行う前に、GMは既にデトロイトに戻って来る。非常に重要な発表だ」と評した。
ただ、GMは韓国から米国に生産拠点を移す計画は明らかにしていない。GMはトランプ氏の発言を受けて、工場閉鎖の発表は韓国事業を再編する必要性を反映しており、再編の結果次第では国外に影響が及ぶ可能性があると説明するにとどめた。
ホワイトハウスは、トランプ氏がGMから生産移管の話を聞いたのかどうかについては明らかにしていない。
アンマン社長はロイターに「時間は限られており、全員が切迫感を持って行動すべきだ」と強調。
韓国の政府当局者らは13日、GMの現地法人、韓国GMへの金融支援の可否は、残る事業への新規投資を巡るGMの判断に左右されると語った。
アンマン氏は、ステークホルダーと協力してリストラを遂行し、妥当なコスト構造を達成できれば投資を行うと説明した。
韓国はかつてGMの主要輸出拠点で、ピーク時には全世界の生産台数の2割近くを占めていた。ただ、労働コストの急上昇や韓国GMが主に生産するセダンの需要低下、中国への大型投資が韓国事業の競争力悪化につながった。
韓国GMは14─16年に計1兆9000億ウォン(18億ドル)の純損失を計上している。
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