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欧州市場サマリー(9日)

2018年02月10日(土)03時36分

[ 9日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。週間ベースで約2年ぶりの大幅安となった。世界的な株安が続いている。FT100種は1月12日につけた最高値から約9%下落した。

エネルギーと金融銘柄が最大の重しとなった。両部門はFT100種を約35ポイント押し下げた。

ミラー紙の発行会社トリニティ・ミラーは9.6%上昇した。デーリー・エクスプレスとデーリー・スターの競合2紙の買収で合意したことが好感された。

法人対象の旅行代理店、ホッグ・ロビンソン・グループは48.7%急騰。旅行代理店のアメリカン・エキスプレス・グローバル・ビジネス・トラベル(GBT)から買収提案を受けたほか、決済事業を米クレジットカード大手ビザへ売却することで合意したとの発言が材料視された。

<欧州株式市場> 続落して取引を終えた。STOXX欧州600種指数<.STOXX>は約6カ月ぶりの安値に落ち込んだ。各国で物価上昇圧力が増し利上げが加速するとの観測が高まる中でここ1週間は株価が乱高下した。

投資家の不安心理の度合いを示すユーロSTOXX50ボラティリティ指数<.V2TX>は一時、英国の欧州連合(EU)離脱を問う国民投票以来の高水準をつけた後、34.74となった。

利上げによって収益が改善する銀行株の指数<.SX7P>も下げた。

この日は石油・ガス株指数<.SXEP>が1.93%低下した。原油が6日続落したことが背景にある。イランが原油生産量を増やすと発表したことや米原油生産高が過去最高水準に達したことが原油価格を押し下げている。

デンマークの海運複合企業APモラー・マースクは0.3%下落。第4・四半期利益が市場予想を下回ったことが嫌気された。

<ユーロ圏債券> 国債利回りがやや低下した。世界的に株価が再度下落したことで安全資産とされる国債に対する買いが一部入ったことが背景。

世界的な株安のなか、この日は欧州STOXX600指数<.STOXX>が1.65%安となったほか、中国でも株価は4%下落。こうしたなか独10年債利回りは0.74%近辺と、2年半ぶりの高水準となった約0.80%を若干下回って推移している。

他の主要ユーロ加盟国の10年債利回りもやや低下。

周辺国国債はアンダーパフォームし、利回りは2─5bp上昇。ポルトガル10年債利回りが終盤の取引で1.942%と1カ月ぶりの水準に上昇したほか、ギリシャ10年債利回りは34bp上昇し4.12%と、5週間ぶりの水準を付けた。ギリシャは前日、7年債を発行し30億ユーロを調達している。

前日はイングランド銀行(英中央銀行)が当初の見立てよりも早期かつ一段の利上げがおそらく必要になるとの認識を表明したほか、米国ではニューヨーク(NY)連銀のダドリー総裁が、米経済成長がトレンドを上回り続ければ3月の利上げを支持するとの立場を示した。

ロイター
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