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欧州市場サマリー(29日)

2018年01月30日(火)04時27分

[29日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続伸。金属の値上がりに伴い鉱業株が買われたほか、原油価格の底堅さから石油株も好調だった。

亜鉛はこの日、10年ぶりの高値となった。金属の値上がりが続く中、鉱業株が部門別でFT100種を最も大幅に押し上げた。BHPビリトンとアントファガスタ、アングロ・アメリカン、リオ・ティント、グレンコアが1.1%から3.3%上昇した。

また、石油輸出国機構(OPEC)が主導している減産を背景に原油価格は底堅さを保っており、石油株の追い風となっている。

<欧州株式市場> 反落。

合併・買収(M&A)の合意内容が嫌気されたフランスの製薬大手サノフィが値下がりしたほか、決算が一部銘柄の売り材料となった。また、国債利回りの上昇に伴い安定的に配当を行う銘柄が投資対象として見劣りし、値を下げた。

サノフィは0.8%下落した。同社はこの日、ベルギーのバイオテクノロジー企業アブリンクスを39億ユーロで買収することで合意。1株あたり45ユーロとする買収額が高いと捉えられた。アブリンクスの前週末の終値は1株39ユーロだった。アブリンクスはこの日18.5%急騰した。

この日は国債が値を下げ、ドイツ5年債利回りが15年以来初めてプラスへ転じた。生活必需品や公益銘柄などの配当が安定している銘柄が値を下げた。

<ユーロ圏債券> 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーであるクノット・オランダ中銀総裁がECBの債券買い入れについて年内の終了を明確にすべきと発言したことを受け、独5年債利回りが2015年終盤以来初めてプラス圏を回復した。

クノット・オランダ中銀総裁は28日、ECBは債券買い入れプログラムをどのように終了するかについてできる限り早く明確にすべきとの見解を表明。債券買い入れプログラムを「続ける理由は何もない」と述べた。

世界の主要中央銀行が緩和策の引き揚げに着手するのではないかとの観測から債券市場はここ数週間は軟調となっていたが、クノット総裁の発言を受け、債券市場で見られていた弱気姿勢が一段と強まった。

独5年債は0.017%と、約3年ぶりにプラス圏を回復。終盤の取引では0.002%となっている。

利回り上昇はユーロ圏全般に広まり、仏10年債、オランダ10年債も数カ月ぶりの高水準を付けている。

ロイター
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