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サービス貿易の規制緩和で米・英の経常赤字縮小へ=英中銀報告書
1月24日、イングランド銀行(英中銀)は、中銀研究員がまとめた報告書を公表した。報告書は、米国と英国の経常赤字が拡大した理由には、両国が強みとするサービスの貿易がモノ(物品)の貿易ほど自由化されていないことがあると指摘した。写真はロンドンで昨年2月撮影(2018年 ロイター/Hannah Mckay)
[ロンドン 24日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)は24日、中銀研究員がまとめた報告書を公表した。報告書は、米国と英国の経常赤字が拡大した理由には、両国が強みとするサービスの貿易がモノ(物品)の貿易ほど自由化されていないことがあると指摘した。
モノの輸出に対する関税や他の障壁は、各国による貿易協定の署名により、ここ数十年で削減されつつある一方、銀行などのサービスについては政府は保護姿勢を強めている。
報告書は「モノの貿易障壁の削減が、中国や日本、ドイツなど製造業が強い国々に恩恵をもたらし、輸入を上回る輸出を可能にし、経常黒字を持続させている可能性がある」と指摘。「反対に、米国や英国などサービス業に強い国々は、サービスの貿易がモノの貿易よりも制限されているため、経常赤字が続いている」とした。
また、サービスの貿易をモノの貿易と同程度に自由化すると、世界の貿易不均衡も解消に向かう可能性があるとの見解を示した。
米国の昨年第3・四半期経常赤字の対国内総生産(GDP)比は3年ぶり低水準の2.1%。2005年末には過去最高の6.3%を記録していた。
英国の昨年第3・四半期経常赤字の対GDP比は4.5%だった。