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カナダ首相、TPP署名を表明 労組は危機感あらわ
1月23日、カナダのトルドー首相は、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で記者団に対し、11カ国での環太平洋連携協定(TPP)に署名すると表明した。同会議で演説する同大統領(2018年 ロイター/Denis Balibouse)
[モントリオール 23日 ロイター] - カナダのトルドー首相は23日、世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の場で記者団に対し、11カ国での環太平洋連携協定(TPP)に署名すると表明した。
茂木敏充経済再生担当相は23日夕、TPP参加11カ国による首席交渉官会合後に記者会見し、3月8日にチリで署名式を開くことで合意したと明らかにした。協定文が最終確定したことを受け、各国は国内手続きを進めるとともに、署名後の早期発効を目指す。
懸案となっていた知的財産などを巡る項目は凍結することで合意。カナダのシャンパーニュ国際貿易相はトロントで記者団に対し、日本の自動車市場への完全なアクセスが初めて認められると明らかにした上で「多様化はカナダにとって鍵であり、われわれにとって市場開放は不可欠だ」と述べた。
ただ、カナダの民間労組Uniforのトップ、ジェリー・ディアス氏はTPPについて、アジア各国からの安価な自動車部品の利用が増えることにつながり、国内の雇用が失われる可能性があると危機感を示した。
一方、カナダ農産食品貿易連合はTPPを歓迎。日本への食品輸出に弾みがつくと指摘した。