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独鉱工業生産指数、11月に大幅上昇 貿易黒字も拡大
[ベルリン 9日 ロイター] - ドイツ経済省が9日発表した2017年11月の鉱工業生産指数は前月比3.4%上昇した。上昇率は2009年9月以来最大。予想中央値の1.8%も大きく上回った。
また、連邦統計庁が発表した11月の輸出は前月比4.1%増と、輸入の伸び(2.3%)を上回り、貿易黒字も拡大した。輸出、輸入ともに予想も上回った。
両統計はドイツ経済が第4・四半期に力強く拡大したことを裏付けるさらなる要因となりそうだ。
輸出の市場予想は前月比1.2%増、輸入は同0.8%増だった。
貿易収支(季節調整済み)は223億ユーロの黒字で、10月の199億ユーロから黒字幅が拡大した。予想は209億ユーロの黒字だった。
キャピタル・エコノミクスのジェニファー・マキューン氏は顧客向け報告書で「鉱工業生産指数の11月の急伸は、経済が非常に良い状態で17年の締めくくりに向かったことを示す歓迎できる証拠。好調が続くことを示唆している」と指摘。
今回の統計と企業マインドの好転は「独経済が第3・四半期に0.8%という印象的な成長を見せた後、華々しく1年を終えたことを示している」と述べた。
ドイツでは、昨年9月の総選挙後にメルケル首相が新たな連立政権の樹立に行き詰まっているものの、経済は好調を維持している。
11月の鉱工業生産指数の上昇は、祝日による一時的要因が10月の1.2%低下を招いたとのエコノミストの分析を裏付ける内容でもある。
内訳を見ると、資本財と消費財、建設がけん引役だった。
連邦統計庁は11日に17年通年の国内総生産(GDP)を発表する。ロイター調査によると伸び率予想は2.4%。
マキューン氏は「ドイツのGDPはわれわれの予想である2.5%をやや上回ったようだ。われわれは今年も同様に力強い成長ペースを予想している」と述べた。