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焦点:米GEが「選択と集中」、待ち受ける長く厳しい道のり
11月13日、米ゼネラル・エレクトリック(GE)のジョン・フラナリーCEO(写真)は、事業を電力、航空機、ヘスルケアの中核3分野に絞り込む方針を表明した。NYで撮影(2017年 ロイター/Alwyn Scott)
[13日 ロイター] - 米ゼネラル・エレクトリック(GE)
GEの株価は年初来で40%下落、現在は19ドル近辺で推移しているが、メリウス・リサーチなどの試算によると、GEの資産価値は1株当たり最大で30ドルとなる可能性がある。非中核資産の売却が成功すれば、適正なバリュエーションとの差を縮小するのに役立つ。
だがGEの非中核資産売却には、時間を要する上に不確実性の強い合併・買収(M&A)とスピンオフ(分離・独立)の組み合わせが求められる。例えばGEは、売却対象に挙げた資産のうち最も価値の高い油田サービス会社ベーカー・ヒューズ
GEは2014年、傘下のシンクロニー・フィナンシャル株の約15%を新規株式公開(IPO)で売り出し、その1年3カ月後に残るシンクロニー株をGE株と交換する案を提示した。コーウェン・アンド・カンパニーのアナリスト陣は13日付ノートに、GEがシンクロニーと同様の手法を追求するかどうか着目していると記した。
M&Aの交渉には試練も伴う。例えばGEはインダストリアルソリューションズ事業を売却する方針を表明した10カ月後の今年9月、同事業をスイスの重電大手ABB
フラナリー氏が売却対象に挙げた200億ドル強の資産にベーカー・ヒューズ株は含まれていない。売却対象の中で最大の資産は輸送事業で、2016年の売上高は47億ドル、事業価値は80億─100億ドルと評価される可能性がある。同事業は貨物・旅客鉄道車両、船舶用ディーゼルエンジン、鉱業用機器などを製造している。
同事業は別の企業やプライベートエクイティ(PE)会社に売却されるか、スピンオフされる可能性がある。シーメンス
GEは既にヘルスケア情報技術事業を売りに出している。事業価値は20億─30億ドルと推計される。関係者の話では、同事業はPE会社への売却が図られており、売却が決まった場合には分割されることになりそうだ。
(Greg Roumeliotis記者)