ニュース速報

ビジネス

ドル指数上昇、利上げ時期探るため米CPIに注目=NY市場

2017年10月13日(金)06時37分

 10月12日、ニューヨーク外為市場では9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控え、これまで低下していたドル指数が上向いた。6月撮影(2017年 ロイター/Thomas White)

[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では9月の米消費者物価指数(CPI)の発表を翌日に控え、これまで低下していたドル指数が上向いた。市場では米利上げ時期の手掛かりを得ようと同指数に注目が集まっている。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.06%上昇の93.074。この日も低下して取引を終えれば、過去4カ月で最も長い連続低下となるはずだった。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのグローバル為替戦略部門責任者、マーク・チャンドラー氏は、「今週に入ってからのドル指数の動きは主に9月にみられた大幅な変動の反動と考えている」とし、「市場で新たなシグナルが待たれるなか、調整が入っている」と述べた。

ドル指数は9月は月間ベースで7カ月ぶりに上昇。前週は米雇用統計で賃金上昇が確認されたことを受け、約10週間ぶりの高水準をつけていた。

市場は13日発表の9月の米消費者物価指数(CPI)に注目。前日に連邦準備理事会(FRB)が公表した9月19-20日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、インフレ率の上昇見通し、およびインフレ率が上昇しない場合の金利の道筋を巡り踏み込んだ討議が行われ、多くの参加者が年内にもう1度利上げすることが「適切となるだろう」との見方を示していたことが明らかになっている。

この日発表の経済指標では9月の卸売物価指数(PPI)が前月比0.4%上昇となり、上昇は前月の0.2%から加速。ドルの支援要因となった。

このほか、7日までの週の新規失業保険申請件数は前週比1万5000件減の24万3000件と、約1カ月ぶりの低水準を記録。ただシリコンバレー銀行(カリフォルニア州サンタクララ)のシニア外為トレーダー、ミン・トラン氏は、米国が相次いでハリケーンに見舞われたことを踏まえ「経済指標には幾分の不透明感があるため、割り引いて考えている」としている。

ドル/円 NY終値 112.27/112.3

0

始値 112.35

高値 112.45

安値 112.13

ユーロ/ドル NY終値 1.1829/1.183

2

始値 1.1852

高値 1.1862

安値 1.1828

(表はロイターデータに基づいています)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ロイターネクスト:米第1四半期GDPは上方修正の可

ワールド

プーチン氏、5月に訪中 習氏と会談か 5期目大統領

ワールド

仏大統領、欧州防衛の強化求める 「滅亡のリスク」

ビジネス

米キャタピラー、4─6月期の減収見込む 機械需要冷
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP非アイドル系の来日公演

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    やっと本気を出した米英から追加支援でウクライナに…

  • 8

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 9

    自民が下野する政権交代は再現されるか

  • 10

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中