ニュース速報

ビジネス

ドル112円前半を軸に小動き、トランプ税制思惑が支え

2017年09月27日(水)15時44分

 9月27日、午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の112.43/45円だった。写真は都内で2014年1月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 27日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ややドル高/円安の112.43/45円だった。トランプ米大統領が27日に公表する予定の税制改革案への思惑などを背景に112円前半を軸にして底堅い動きとなった。

午後のドル/円は小動きが続いた。112円方向に下がれば実需筋のドル買いが入り支えになる一方、この1週間「何度かトライしてすっきりと上抜けできていない112.50円が上値抵抗線として改めて意識された」(FX会社)という。

三菱東京UFJ銀行の金融市場為替グループ調査役、野本尚宏氏は「米金利は上がりたがっている印象だ。トランプ政権の政策の現実味が強まれば、10年債利回りは2.3%を上回って2.4%に接近し得る」とみている。この場合、ドル/円は114─115円が視野に入りそうだ。

もっとも、金利の上昇基調は、あまり持続しないかもしれない。米連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーは、2018年に3回の利上げを予想しているが、イエレン議長をはじめ、理事の人事がどうなるかは不透明。市場の織り込みは進みにくい。

ハリケーンの影響で、10月発表の米指標が弱含むリスクもある。「足元のポジションは債券ロングが多いため、金利が上がりやすい環境といえる。ただ、持続力はあまりなさそうだ」(三菱東京UFJ銀の野本氏)という。

午前のドル/円は、仲値公示にかけて輸入企業のドル買いが先行し、一時112.54円に上昇した。きょうはスポ末と呼ばれ、約定された取引の決済日は月末・期末の9月29日となるため、仲値にかけて実需の売買が交錯。仲値後は輸出の売りや投機筋の調整売りも出て、一時112.28円まで軟化した。

小池百合子東京都知事は27日、国政新党のメンバーとともに会見し、代表として「日本をリセットするために希望の党を立ち上げる」と述べ、党の綱領も発表した。為替市場は特に反応を示さなかった。

ドル/円  ユーロ/ドル  ユーロ/円

午後3時現在 112.43/45 1.1771/75 132.38/42

午前9時現在 112.37/39 1.1782/86 132.39/43

NY午後5時 112.22/24 1.1791/95 132.36/40

(為替マーケットチーム)

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

G7外相、イスラエルとイランの対立拡大回避に努力=

ワールド

G7外相、ロシア凍結資産活用へ検討継続 ウクライナ

ビジネス

日銀4月会合、物価見通し引き上げへ 政策金利は据え

ワールド

アラスカでの石油・ガス開発、バイデン政権が制限 地
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 7

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中