ニュース速報

ビジネス

日経平均は7日ぶり大幅反発、中国懸念後退で全面高に

2016年01月13日(水)15時38分

 1月13日、東京株式市場で日経平均は7日ぶりの反発。前日比496円の大幅高となった。都内で7日撮影(2016年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は7日ぶりの反発。前日比496円の大幅高となった。米国株高などを背景に序盤から買いが先行。ドル/円が118円台を回復したことに加え、輸出・輸入ともにマイナス幅が縮小した12月中国貿易統計も支えとなった。東証33業種全てが上昇。東証1部の値上がり銘柄は94%に上るなど、全面高商状となった。

人民元の対ドル基準値は1ドル=6.5630元と、前日基準値比でほぼ変わらずとなった。また、中国12月貿易統計は輸出が前年同月比1.4%減となり、減少率が市場予想の8%を大幅に下回ったほか、11月の6.8%から縮小。輸入は7.6%減と14カ月連続のマイナスとなったものの、市場予想(11.5%減)ほど悪くはなかった。11月は8.7%減だった。

年初から6日連続安となっていた日経平均は、複数のテクニカル指標が売られ過ぎのサインを示していた。「さすがに下げ続けたため、一旦買い戻しが入りやすい。このところ人民元安が止まりつつあることも安心材料となった」(明治安田アセットマネジメント取締役執行役員の小泉治氏)という。

上海株はマイナスとなる場面があったが、アジア株は総じて堅調に推移。日経平均は大引けにかけて1万7700円台を回復し、前日に下げた分を取り戻した。もっとも「公的資金やロングオンリーの海外勢など大口投資家の動きは見えず、投機筋の買い戻しに過ぎない」(外資系証券)との声も聞かれ、上値追いには慎重な姿勢も垣間見えた。

日経平均ボラティリティ指数<.JNIV>は前日の31ポイント台から27ポイント台まで13%近く低下。東証1部の売買代金は前日比で約16%減の約2.5兆円にとどまった。

個別銘柄ではサカタのタネ<1377.T>がしっかり。12日に発表した2015年6─11月期連結決算は、営業利益が前年同期比54.5%増の49億9300万円となり、上期の好業績が買い手掛かりとなった。

半面、明光ネットワークジャパン<4668.T>は軟調。12日に通期の連結業績予想の下方修正を発表し、嫌気された。学習塾のアルバイト講師に対する不適切な労働時間管理が判明。未払い分の賃金を一時金で支払うために特別損失を計上した。

東証1部騰落数は、値上がり1833銘柄に対し、値下がりが77銘柄、変わらずが25銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      17715.63 +496.67

寄り付き    17449.12

安値/高値   17414.55─17717.75

TOPIX<.TOPX>

終値       1442.09 +40.14

寄り付き     1422.17

安値/高値    1420.21─1443.01

東証出来高(万株) 213909

東証売買代金(億円) 24961.38

(長田善行)

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ブラザーが価値向上策示せば、TOBに応じる可能性=

ビジネス

インテル、ASML次世代半導体装置を組み立て 世界

ビジネス

独経済、第1四半期はプラス成長の公算 回復兆候とは

ビジネス

ブルガリアのユーロ導入、数カ月後ずれも=中銀総裁
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 3

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 4

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 5

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 6

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 7

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 8

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 9

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 10

    紅麴サプリ問題を「規制緩和」のせいにする大間違い.…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中