ニュース速報
民主党がホワイトハウスに召喚状、ウクライナ疑惑の文書求める
[ワシントン 4日 ロイター] - ウクライナ疑惑を巡るトランプ大統領の弾劾に向けた調査を進める米下院民主党は4日、ホワイトハウスに関連文書の提出を命じる召喚状を出した。
下院民主党の3つの委員会の委員長が提出を求めたのは、トランプ大統領とウクライナのゼレンスキー大統領が7月25日に行った電話会談の文書で、弾劾調査の肝となる。
3人は9月9日の書面で求めた文書の提出にホワイトハウスが応じなかったことから、召喚状を出さざるを得なかったとした。
「トランプ大統領がわれわれを、この国を今のような状況に置いたことは非常に遺憾だ。召喚状を出す以外に選択肢がなくなった」と、イライジャ・カミングス監視委員長、アダム・シフ情報委員長、エリオット・エンゲル外交委員長は述べた。
3人はホワイトハウスに10月18日までに、電話会談に同席した人物を含めた情報を出すよう求めた。
ホワイトハウスのステファニー・グリシャム報道官は、「この召喚状は単なる追加の文書請求であり、何も状況は変わらない。最終的には大統領が悪いことは何もしていなことが証明される。時間と税金の無駄だ」と文書で回答した。
関係者によると、ホワイトハウスの弁護団は、民主党が3分の2を占める下院が正式に弾劾調査を決議するまで、トランプ氏は要請に応じる必要がないとみているという。
民主党の3委員会はこれとは別に、ペンス副大統領に関連文書の提出を求めた。7月の電話首脳会談、そして9月1日のペンス氏とゼレンスキー大統領の会談に関する文書を、10月15日までに出すよう要請している。
電話会談の一部記録によると、トランプ氏はゼレンスキー氏に対し、2020年の大統領選で有力な対抗馬となりうる民主党のバイデン元副大統領と、ウクライナのガス会社幹部だったその息子を調査するよう「お願い」した。
当時、トランプ政権はウクライナに対する数億ドル規模の支援を保留していた。民主党は、再選を目指すトランプ氏が政治的目的のため、米外交と税金を利用したとみている。
「トランプ大統領の厳しいメッセージをウクライナ大統領に伝えるに当たり、副大統領が重要な役割を果たしたと疑わせる情報が公に出てきた」と、民主党の3委員長はペンス氏への書簡で指摘した。
ペンス氏とゼレンスキー氏は会談で、ウクライナに対する2億5000万ドルの軍事支援を議論した。米議会は支援を認めていたが、トランプ政権はまだ実行に移していなかった。