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ドル106円後半、米雇用統計待ち
[東京 4日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の106円後半。米国の景気後退懸念が広がり米長期金利が低下してドル安が進んだ海外市場の流れを引き継いでドルの上値が重かったが、下値は資本筋とみられる買いに支えられた。市場の関心は今夜の米雇用統計に注がれている。
ドルは朝方106.93円の高値をつけたあとじり安の展開となったが、午後は資本筋と見られる買いが散見され小反発した。
「市場参加者の頭にはRワード(リセッションの頭文字)が浮かんできている。きょうの米雇用統計で労働市場の弱さが確認されれば、長期金利は一段と低下し、ドル安が進みそうだ」(外国銀)
テクニカル面では、8月26日の104.46円と9月18日の108.47円の半値戻しにあたる106.46/47円が目先のドル支持線となっている。
市場では「東京時間は目立った売りが出てきていないが、今夜の米雇用統計を見るまで投機筋も本格的なドル買い戻しができない」(FX会社)との意見が出ていた。
9月の米雇用統計について、市場のコンセンサスでは、非農業部門雇用者の伸びが14.5万人、平均賃金の伸び率が前月比0.2%増、失業率は3.7%とみられている。
さらに、「8月分が下方修正される可能性があり、注意が必要だ」(同)という。
米10年国債利回り
弱い米指標が続く中「9月につけた1.4290%(3年2カ月ぶり低水準)付近で下げ止まって持ち直すのか、その水準を下回るのか、現時点では先がよく見えない」(金融機関)との声が聞かれた。
一方、連日の大量資金供給の結果、米短期金利は落ち着きを取り戻している。
オーバーナイト物の(ドル)レポ金利は9月半ばに一時10%まで高騰したが、9月下旬までに2%以下に低下。2週間物レポ金利は目下2.01%と大幅に低下した。
米連邦制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は3日、今後の会合で常設レポファシリティーを確実に議論すると述べ、金利のボラティリティー軽減に意欲を見せた。一方、副議長は景気後退リスクが高まっているとは思わないとしたが、今後の政策措置については明確な言及を避けた。
ドル/円
午後3時現在 106.82/84 1.0967/71 117.16/20
午前9時現在 106.82/84 1.0972/76 117.22/26
NY午後5時 106.90/93 1.0964/68 117.20/24
(為替マーケットチーム)