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ドル107円後半、日米首脳会談で円高リスクも
[東京 20日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、若干ドル安/円高の107円後半。米長期金利が1.76%台と低水準でくすぶっていることや、株価のさえない値動きなどで、ドルの上値を追う機運は盛り上がらなかった。市場の一部では、25日にも行われる日米首脳会談での通商合意を警戒する声も上がっていた。
ドルは仲値にかけて108.08円の高値を付けた後は108円を割り込み、午後は107円後半での一進一退となった。
前日の日本時間未明に結果が明らかになった米連邦公開市場委員会(FOMC)では、25ベーシスポイントの利下げを決定。ただ、メンバー内でタカ派的な意見も目立ち、「連続利下げが想起されなかったことで、ドルの下値は固まった」(外国銀)といい、現時点でドルの下値リスクは限定的とみられる。
一方、108円半ばでは実需を中心に売り意欲が強いとされ、上値余地も限られている。
中国は20日午前、1年物ローンプライムレート(貸出基礎金利、LPR)を前月の4.25%から4.20%に引き下げた。ほぼ市場予想通りで、反応は限定的だった。
25日にも行われる日米首脳会談では、両首脳が通商交渉の大枠合意を受けた文書に署名する見通しとなっている。
市場では「いったい何を合意するのか全く見えない」(外銀)との声が複数聞かれる。また、「日本に不利な内容となれば、円高的な流れになる恐れもある」(FX会社)との意見も出ていた。ただ、日本車に対する追加関税に関しては、いったん棚上げされたとの認識が市場では広がっている。
前日の米国時間に伝わった、米国の中国戦略専門家が対中関税の一段の引き上げに言及した報道は東京でも話題となった。
ハドソン研究所のマイケル・ピルズベリー氏は、貿易協定が迅速に合意されない場合、大統領は「低水準の関税を50%や100%に引き上げる可能性がある」と述べた。サウスチャイナ・モーニング・ポストが19日報じた。
「ペンス米副大統領は昨年10月に対中強硬姿勢を示したスピーチで話題になったが、ピルズベリー氏はその原稿作成に関与したとみられている」(国内エコノミスト)という。
ドル/円
午後3時現在 107.83/85 1.1053/57 119.22/26
午前9時現在 108.05/07 1.1042/46 119.35/39
NY午後5時 108.00/03 1.1040/42 119.27/31
(為替マーケットチーム)