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米金利先物下落、FRB当局者発言受け大幅利下げ観測が後退
[ニューヨーク 22日 ロイター] - 22日の米金利先物は下落。米連邦準備理事会(FRB)当局者2人が現時点で追加利下げの必要はないとの見方を示したことを受け、FRBが9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げを検討するとの観測が後退した。
カンザスシティー地区連銀のジョージ総裁とフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は22日、現時点で米経済に追加の刺激策は必要ないとの見解を示した。[nL4N25I3T7]
市場は、世界経済の減速や米中貿易摩擦によるリスクに対応するため9月17─18日のFOMCで追加利下げが必要になるとの見方を崩していないものの、50ベーシスポイント(bp)の大幅な利下げはもはや見込まず、25bp利下げの可能性が最も高いと予想している。
CMEグループのフェドウォッチによると、22日終盤時点で金利先物市場が織り込む9月の25bp利下げの確率は93.5%。前日終盤の98.5%から低下したが、1週間前の68.5%は上回っている。市場が織り込む50bp利下げの確率はほぼゼロとなった。21日時点では1.5%、1週間前は32.5%だった。
市場関係者は、パウエルFRB議長が少なくとも1回の追加利下げを行う可能性が高いことを示唆するとみている。議長はワイオミング州ジャクソンホールで開かれている年次経済シンポジウムで23日午前10時(日本時間午後11時)に講演する。
シティのG10通貨チーフストラテジスト、エブラヒム・ラバリ氏はリポートで「(議長の)講演は7月FOMC以降の好ましくない展開を踏まえてハト派に傾くだろう」との見方を示した。