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原油先物は下落に転じる、米燃料在庫の増加と世界経済巡る懸念で

2019年08月22日(木)14時56分

[シンガポール 22日 ロイター] - 22日アジア時間の原油先物は上昇から下落に転じた。米国のガソリンなどの燃料在庫が予想以上に増えたことや米中貿易摩擦など世界経済を巡る根強い懸念が重しとなっている。

0440GMT(日本時間午後1時40分)現在、北海ブレント先物は0.09ドル(0.2%)安の1バレル=60.21ドル。

米WTI原油先物は0.02ドル安の55.66ドル。

米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が21日発表した週間石油統計によると、16日時点の原油在庫は前週から減少した一方、ガソリン在庫と留出油在庫は予想以上に増加した。[nZONQINN03]

ベイラー・マーケッツのマネジングパートナー、スティーブン・イネス氏は、夏場のドライブシーズンはまだ2週間続くのにガソリン在庫が増えたことは季節的な傾向に反しており、「ガソリン需要が既にピークを付け、最悪の事態が今後控えていることを示唆している」と指摘。「貿易を巡る先行き不透明感が残る限り、原油相場は世界的な需要減退リスクへの懸念を意識せざるを得ない」と続けた。

一方で、米国とイラン間の緊張は原油相場の支援材料となり、下げ幅を限定している。イランのロウハニ大統領は21日、イランの石油輸出がゼロになれば、国際水路が従来と同じ安全性を維持できなくなると述べた。[nL4N25H2V0]

また、原油トレーダーは金融市場関係者と同様、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が23日にジャクソンホールの年次シンポジウムで行う講演に注目している。

※内容を追加しました。

ロイター
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