ニュース速報

日韓外相、徴用工問題巡り対話必要 河野氏「前進させたい」

2019年08月22日(木)00時55分

[東京 21日 ロイター] - 中国を訪問中の河野太郎外相は21日、韓国の康京和外相と会談し、いわゆる元徴用工問題の解決に向け、対話が必要という認識で一致した。また、今月更新期限を迎える日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)については維持していくべきとの見解を示した。ただ、詳細は明らかにしなかった。

河野外相は記者団に対し、この問題が日韓の最大の懸案で解決すべきという認識は共有しているとした上で「解決に向けて前進させていきたい」と表明。このような難しい時期に会談できたことは問題解決への大きな進展につながる可能性があり、今後もやり取りを続けていきたいと語った。

GSOMIAについては「日米、あるいは日米韓にとって非常に重要な枠組みだと思うので、しっかり維持していくべきものだと思う」と述べた。

その他、河野氏は中国と韓国に対し、福島産食材の輸入規制の撤廃を求めた。

聯合ニュースによると、韓国政府の当局者は、外交的な対話の再開という点で有意義な会談だったとコメント。今後も協議を続けることで双方が一致したと述べた。

聯合ニュースによると、康氏は輸出管理強化措置の緩和を改めて要求。日本が福島原発の汚染水を海に放出することを計画しているとの報道や国際環境団体の主張について懸念を伝えた。

康氏は会談後、GSOMIAを更新するかどうかについてコメントを控えたが、青瓦台(大統領府)の金尚祖政策室長は21日、「最後の瞬間まで」検討を続けると述べた。

韓国は21日、日本産の一部の食品について、福島原発事故に伴う汚染の可能性を理由に、放射性物質の検査を強化することを明らかにした。

日本の農林水産省の高官はロイターに対して、日本の食品は安全であり、放射性物質の検査強化は必要ないと主張した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

LSEG、第1四半期契約の伸び鈍化も安定予想 MS

ビジネス

独消費者信頼感指数、5月は3カ月連続改善 所得見通

ワールド

バイデン大統領、マイクロンへの補助金発表へ 最大6

ワールド

米国務長官、上海市トップと会談 「公平な競争の場を
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗衣氏への名誉棄損に対する賠償命令

  • 4

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 5

    マイナス金利の解除でも、円安が止まらない「当然」…

  • 6

    ワニが16歳少年を襲い殺害...遺体発見の「おぞましい…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 10

    ケイティ・ペリーの「尻がまる見え」ドレスに批判殺…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中