ニュース速報

トランプ氏、FRB議長を批判 「中国との競争に利下げ必要」

2019年06月27日(木)05時09分

[ニューヨーク/サンフランシスコ/ワシントン 26日 ロイター] - トランプ米大統領は26日、自国通貨を切り下げている国と米国が競争できるよう、連邦準備理事会(FRB)に対し利下げを実施するよう再度呼び掛けた。ただトランプ氏がパウエル議長の解任に動いた場合、法廷で争われる公算が大きい。

トランプ氏はフォックス・ビジネス・ネットワークに対し、パウエルFRB議長は「良い仕事をしていない」と批判。「パウエル議長は米国が中国と競争できるよう、利下げを実施する必要がある」と述べた。

その上で、他の国も自国経済に対する刺激策を実施しているとし、「他の国が切り下げを行うなら、公平な競争の場ではなくなる」と述べた。

トランプ大統領は、パウエル議長を解任もしくは降格する権利が自分にあることを確信しているとしつつも、「そうするとは一度も示唆していない」と言明した。

その上で、FRBが2015年に開始した段階的な利上げやバランスシートの縮小は行き過ぎだったとし、「正気とは思えない」と述べた。

連邦準備法の下では、大統領は「何らかの理由」がある時のみFRB議長を解任できる。これまでのところ裁判所は、この理由に「政治的な見解の相違」が含まれるとの解釈は示していない。

ただ法曹関係者は、ホワイトハウスがパウエル議長を降格させる一方で、理事会メンバーにとどめることはできると指摘。降格されれば年俸は20万3500ドルから18万3100ドルに減少する。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

アングル:日銀会合直後の為替介入、1年半前の再現巡

ビジネス

独IFO業況指数、4月は予想以上に改善 サービス業

ワールド

インドネシア中銀、予想外の0.25%利上げ 通貨下

ワールド

再送-イスラエル、近くラファに侵攻 国内メディアが
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴らす「おばけタンパク質」の正体とは?

  • 3

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 6

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 7

    イランのイスラエル攻撃でアラブ諸国がまさかのイス…

  • 8

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 9

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 10

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 10

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中