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VW・FCAなど自動車大手、EUの21年排出規制で罰金も=調査
[フランクフルト 26日 ロイター] - コンサルティング会社アリックスパートナーズの調査によると、自動車大手フォルクスワーゲン(VW)
EUは21年までに乗用車の二酸化炭素(CO2)排出量を平均で1キロメートル当たり95グラム以下に削減することを義務付けている。
アリックスパートナーズは自動車各社が17年末時点で報告した排出量を基に罰金の額を試算した。大手メーカーはその後、電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の販売を増やすことで排出量を削減している。
VWはEUの規制に対応する計画だと述べた。FCAはこれまでに、最も安価な方法で規制に対応する方針を示しており、罰金支払いも選択肢に含まれる可能性がある。
調査によると、主要メーカーの中で罰金を回避できるのはボルボとトヨタ自動車のみで、両社は排出クレジットを他社に売却できる可能性がある。
アリックスパートナーズはこのほか、自動車販売が向こう3年間で横ばいとなるか、もしくは減少するとし、EVと内燃エンジン車の販売を両立しようとする場合は特に、メーカーや部品会社の利益が圧迫されると指摘した。
調査によると、内燃エンジン車と完全EVを並行して設計し生産する場合、車台(プラットホーム)ごとに年間23億ドルの費用がかかる。
アリックスパートナーズのマネジングディレクター、エルマー・カデス氏は「大きな流れの1つは、投資が過去最高水準にある一方で需要は停滞もしくは減少しているということだ」とし、「利益率の悪化を防ぐため広い範囲で包括的なコスト削減が見られる」と指摘した。