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ユーロ圏総合PMI、5月速報値は51.6に小幅上昇 予想は下回る
[ベルリン 23日 ロイター] - IHSマークイットが発表した5月のユーロ圏総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は51.6 で、前月の51.5から小幅に上昇した。ただ、製造部門の低迷がさら に深まり、ロイターがまとめた予想中央値の51.7を下回った。
IHSマークイットのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「第2・四半期に一段と力強い成長をみせるとの期 待はついえた。経済は非常に軟調だ」と指摘。今回の指数は今四半期の 経済成長率が0.2%になることを示唆しているという。先月のロイタ ー調査では0.3%成長が見込まれている。
小幅な上昇の背景には、各工場が過去の受注をこなしたことなどを受け、工場の生産状況を示す指数が48.0から49.0に上昇したことがある。
しかし、製造業PMI速報値は47.9から47.7に低下し、好不況の分かれ目となる50を4カ月連続で下回った。予想では48.1に上昇するとみられていた。
雇用指数が50.7から49.0に低下。2014年8月以来初めての雇用削減となり、工場経営者が悲観的な見方を強めていることを示唆している。
ウィリアムソン氏によると、製造業PMIは経済を0.1─0.2%ポイント押し下げることを意味している。
また、サービス部門PMI速報値は52.8から52.5に低下。
ロイター調査による予想は53.0だった。
新規輸出ビジネスの動向を示すサブ指数が48.7から48.1に低下。世界の成長低迷、通商摩擦、ブレグジットがサービス企業に打撃を与えた。
先行きを示す指数もさえず、全般的な新規受注は横ばいとなったほか、雇用が減速するなどした。
総合先行き生産指数は、4月の60.4から58.8に低下した。