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英首相、6月3日の週にEU離脱案採決へ 議会夏休み前の離脱目指す

2019年05月15日(水)11時48分

[ロンドン 14日 ロイター] - 英国のメイ首相は欧州連合(EU)離脱協定案の議会採決を6月3日の週に行う。首相報道官が14日、明らかにした。議会の夏季休会前の離脱を目指す。

メイ首相はこの日、野党・労働党のコービン党首と会談した。首相報道官は会談後、議会の夏季休会前にEUを離脱するためには、6月3日の週に議会に離脱協定法案を提出することが不可欠だと述べた。

6月3日の週はトランプ米大統領の英国公式訪問と重なる。

報道官はまた、メイ首相とコービン党首との会談は「建設的」だったとし、15日も与野党協議が継続されると明らかにした。

ただ、コービン党首は、離脱協定案を労働党が支持できるかどうか疑問視している。

労働党の報道官は「首相交代を求める保守党議員や閣僚からの声明を受け、特に(コービン氏は)政府のコミットメントに対する信頼性に疑問を呈した」と述べた。

メイ首相はこれまでに、議会が離脱案を承認すれば辞任すると表明している。

JPモルガンは14日、メイ氏が6月末以降も首相にとどまるとは考えにくいと指摘した。

与党・保守党内では労働党との協議に反発もあるが、メイ首相の報道官によると、この日の主要閣僚による閣議では、労働党との交渉を押し進めることで合意。

報道官は「協議に関わっている閣僚は、できるだけ早期の離脱を可能にする協定案を検討するため、政権として考慮する用意のある妥協点を具体的に示した」と説明。

その上で「議会の夏季休会までに女王の裁可を得るのに間に合うよう離脱協定法案を提出することが不可欠との認識で一致した」と述べた。

英議会は例年、7月後半に夏季休暇入りするが、具体的な日程は現時点で決まっていない。

*内容を追加しました。

ロイター
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