ニュース速報
欧州市場サマリー(10日)
[10日 ロイター] - <ロンドン株式市場> 続落して取引を終えた。ドル安に伴い海外での収益が多い輸出銘柄が値下がりした。
米中通商協議について投資家は、米国の中国製品に対する関税が発動する中でも両国が妥結すると期待。リスク志向の強まりとともにドルが下落し、輸出銘柄の売り材料となった。
製薬のアストラゼネカ
一方、航空会社ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)の親会社IAG
小型株では南アフリカのプラチナ生産会社ロンミン
<欧州株式市場> 反発して取引を終えた。鉄鋼のティッセンクルップ
この日は米中通商協議の2日目だった。米国による中国製品に対する関税の引き上げが発動する中、トランプ米大統領は中国との合意は急いでいないと発言。両国が土壇場で合意に至るとの期待が打ち砕かれた。ディフェンシブ銘柄が買われ、不動産株指数<.SX86P>は0.27%、公益事業株<.SX6P>は1.08%それぞれ上昇した。
ティッセンクルップは28.2%急騰。好調なエレベーター事業をスピンオフ(分離・独立)し、新たな事業再編計画を進めるとの報道を受け、買い戻しが入った。ドイツのクセトラDAX指数<.GDAXI>は0.72%上昇した。
一方、自動車・部品株指数<.SXAP>は0.95%低下し1カ月超ぶりの安値となった。ドイツの自動車大手ダイムラー
<ユーロ圏債券> 国債利回りがわずかに上昇した。週間では独10年債利回りが7週ぶりの大幅な低下となった。米中貿易摩擦の再燃が経済成長見通しに関する懸念の高まりにつながった。
米政府は10日、中国からの2000億ドル相当の輸入品に対する関税を10%から25%に引き上げた。これに対し中国商務省は、米国の関税引き上げは「非常に遺憾だ」とする声明を発表し、対抗措置を講じる考えを示した。
中国や欧州の株式市場では米国の対中関税引き上げの影響は限定的だった。これを受け、安全資産である独10年債利回りは前日に付けた6週ぶりの低水準(マイナス0.069%)から切り返した。
もっとも独10年債利回り
独2年債利回り
INGのシニア金利ストラテジスト、ベンジャミン・シュレーダー氏は「米中通商協議の膠着状態が長期化する可能性から欧州の経済成長率に対する一時的な楽観論が後退しているようだ。加えて財政懸念も再燃している」と述べた。
今週大幅に売られていたイタリア債はこの日一服。イタリア10年債利回りは2.685%とやや低下した。週間では13bp上昇し、3カ月ぶりの大幅な上昇となる見込み。
イタリアのトリア経済・財務相は9日、「財政協定」として知られる欧州連合(EU)の規定は経済に悪影響を与えるため、廃止されるべきと指摘。市場ではEUとの対立が重しになるとし、「現水準では欧州議会選挙に向けイタリア債券をショートするだろう」(ラボバンク)との声が出ていた。
<為替> 欧州終盤 アジア市場終盤 コード
ユーロ/ドル 1.1241 1.1224
ドル/円 109.54 109.75
ユーロ/円 123.14 123.20
<株式指数> 終値 前日比 % 前営業日終値 コード
STOXX欧州600種 377.14 +1.22 +0.32 375.92 <.STOXX>
FTSEユーロファースト300種 1481.43 +3.72 +0.25 1477.71 <.FTEU3>
DJユーロSTOXX50種 3361.05 +10.34 +0.31 3350.71 <.STOXX50E>
FTSE100種 7203.29 -4.12 -0.06 7207.41 <.FTSE>
クセトラDAX 12059.8 +85.91 +0.72 11973.92 <.GDAXI>
3
CAC40種 5327.44 +14.28 +0.27 5313.16 <.FCHI>
<金現物> 午後 コード
値決め 1287.1 > <金利・債券> 米東部時間13時52分 *先物 清算値 前日比 前営業日終盤 コード 3カ月物ユーロ 100.31 0.00 100.31 独連邦債2年物 112.00 -0.01 112.01 独連邦債5年物 133.30 0.00 133.30 独連邦債10年物 166.25 -0.01 166.26 独連邦債30年物 190.78 -0.18 190.96 *現物利回り 現在値 前日比 前営業日終盤 コード 独連邦債2年物 -0.621 +0.007 -0.625 独連邦債5年物 -0.464 +0.003 -0.472 独連邦債10年物 -0.040 +0.002 -0.048 独連邦債30年物 0.612 +0.008 0.601