ニュース速報

日米通商交渉、5月訪日前に合意も 首脳会談でトランプ大統領

2019年04月29日(月)15時37分

[ワシントン/東京 26日 ロイター] - トランプ米大統領は26日、ホワイトハウスで安倍晋三首相と会談し、5月の訪日前に日米通商交渉が合意に達する可能性があるとの認識を示した。

トランプ大統領は「貿易交渉は極めて順調に進んでいる」と述べた。さらに「かなり迅速に進む可能性がある。私の訪日前に合意し、日本で署名するかもしれない」と語り、日本との貿易協定の早期締結に期待を表明した。

しかし、日本が米農産品に課す関税、米国が日本車に課す関税など、なお一部分野で隔たりが残されていることも浮き彫りとなった。

トランプ大統領は「農産品への関税などを巡り、踏み込んだ討議をする。安倍首相も認識している通り、日本は米農産品に高関税を課している。われわれは関税撤廃を望んでいる」と述べた。

これに対し、安倍首相は「米国は日本車に2.5%の関税を課している」と指摘。「両国の利益となる結果」を得ることができるよう、貿易協議を進めていきたいと語った。

安倍首相はまた「トランプ政権が誕生して以来、日本企業は米国に230億ドル投資を行ない、それによって新たに4万3000人の雇用が生まれている」と指摘し、「両国にとって利益となるよう茂木敏充・経済再生相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表の間の交渉を加速していくことで一致した」と述べた。

<北朝鮮問題も議論>

北朝鮮に関して安倍首相は「今後の米朝プロセスを展望しながら、進め方について、相当突っ込んだだやりとりをした。日本としても朝鮮半島の非核化に向けて積極的な役割を果たして行く決意」と述べた。

その上で、拉致問題に関し、トランプ大統領から2月のハノイでの米朝会談について「より詳しい説明があった」とし、「トランプ大統領からは、全面的に協力するとの力強い言葉があった」と語った。

*内容を追加し、再構成しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英インフレ率目標の維持、労働市場の緩みが鍵=ハスケ

ワールド

ガザ病院敷地内から数百人の遺体、国連当局者「恐怖を

ワールド

ウクライナ、海外在住男性への領事サービス停止 徴兵

ワールド

スパイ容疑で極右政党議員スタッフ逮捕 独検察 中国
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 2

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の「爆弾発言」が怖すぎる

  • 3

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバイを襲った大洪水の爪痕

  • 4

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    冥王星の地表にある「巨大なハート」...科学者を悩ま…

  • 9

    「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻…

  • 10

    ネット時代の子供の間で広がっている「ポップコーン…

  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 6

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 7

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ダイヤモンドバックスの試合中、自席の前を横切る子…

  • 10

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中