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原油先物下落、OPECが増産との見方で 週間では連続上昇
[シンガポール 26日 ロイター] - アジア時間の原油先物は下落。米政府の対イラン制裁強化を受けたイラン産原油の輸出減少を補うため、石油輸出国機構(OPEC)が近く生産を増やすとの見方が広がっている。
ただ週間ベースでは、北海ブレントは5週連続、米WTIは8週連続の上昇となる勢い。これはそれぞれ2018年4月、2015年上半期以来、最長となる。
背景には、市場の需給逼迫や、米国とイランの対立など地政学リスクの高まりがある。
フィッチ・ソリューションズはリポートで「リビア、ベネズエラ、イランからの供給が細っていることが懸念されており、短期的には北海ブレントに強気だ」と述べた。
0029GMT(日本時間午前9時29分)時点で北海ブレント先物
米WTI原油先物
北海ブレント先物は25日、今年に入り初めて75ドルに上昇した。ポーランド、ドイツ、スロバキアが低品質を理由に主要パイプライン経由のロシア産原油の輸入を差し止めたとことが背景。
OANDAのシニアマーケットアナリスト、アルフォンソ・エスパルザ氏は「米国は引き続きサウジアラビアに対し、供給不足を補うため増産するよう圧力をかけるだろう」と述べた。
エネルギーコンサルタント会社FGEは、市場への供給を十分な水準に維持し、価格の急上昇を避けるため「OPECプラス(OPECと非加盟産油国)が増産する必要性は明らかだ」との見方を示した。
*内容を追加しました。