ニュース速報
ドル111円後半、日銀決定会合は無風通過
[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、小幅にドル安/円高の111円後半。日銀決定会合ではフォワードガイダンスの明確化がなされたものの、為替市場の反応は限定的だった。前日4カ月ぶり高値をつけた流れを引き継いで、朝方は輸入企業や短期筋のドル買いが先行したが、午後は111円後半でのもみあいとなった。
ドルは朝方の取引で一時112.24円まで上昇した。正午過ぎの日銀決定会合の結果を受けて111.95円から111.92円までわずかに下落したが、ドルの底堅さを確認した短期筋が買い戻しに走り、112.02円まで反発する場面もみられた。
市場では、決定会合について「会合を挟んだドルの動きはわずか10銭にとどまったうえ、方向性も出ていない」(外為アナリスト)との声が聞かれた。
「フォワードガイダンスで長期的な緩和姿勢を明確化したこと自体に、特に驚きはない。以前から市場参加者は、消費税引き上げ後はしばらく政策金利を引き上げないだろうと思っていたが、(今回の決定会合で)それが確認されただけだ」(FX会社)という。
さらに「2020年の春ごろまで」とタイムフレームをつけたことは「米連邦準備理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)の二番煎じ、三番煎じという印象だ」(同)という。
政策金利のフォワードガイダンスはこれまで「2019年10月に予定されている消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間」現在のきわめて低い長短金利の水準を維持することを想定しているとなっていた。
今回は、「海外経済の動向や消費税率引き上げの影響を含めた経済・物価の不確実性を踏まえ、当分の間、少なくとも2020年春頃まで」に変わった。
ユーロは1.11ドル半ばで、午後3時までは1.1145―1.1160ドルと小幅なレンジに収まった。
前日は、独IFO経済研究所の4月業況指数が予想を下回ったことで、1.1141ドルと10カ月ぶりの安値をつけ、ユーロ安/ドル高のあおりで、ドル/円が上昇する場面があった。
市場では、26日に発表される第1・四半期の米国内総生産(GDP)が注目を集めている。市場予想通り米経済が2%以上の拡大を示せば、ユーロ安/ドル高が一段と進む可能性があるとみられる。
ドル/円
午後3時現在 111.93/95 1.1153/57 124.97/01
午前9時現在 112.11/13 1.1151/55 125.12/16
NY午後5時 112.17/20 1.1152/56 125.12/16
(為替マーケットチーム)