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キャタピラー、第1四半期は予想超え 建機事業や中国巡り懸念台頭
[24日 ロイター] - 米重機メーカー、キャタピラー
全体の業績は、北米市場で建設機械や鉱山機械の売上高が増加したことに支援された。トランプ米大統領の税制改革を背景に通期の利益見通しも上方修正した。
しかし、アジア太平洋地域の建設機械販売は4%減少。為替の影響を除くベースでは横ばいだった。
キャタピラーは昨年第4・四半期も中国事業の予想外の急減速で打撃を受けていた。同社にとって中国は売上高の約10%を占める主要市場。昨年第4・四半期時点で、中国の建設部門の伸びは急拡大した2年間を経て冷え込む恐れがあると警告していた。
アンドリュー・ボンフィールド最高財務責任者(CFO)はこの日、中国の通期売上高見通しは横ばいとしつつも、業界全体では中国の旧正月(春節)前に、状況が予想よりも堅調に推移したことを確認していると述べた。
最大部門の建設機械事業の営業利益率は18.5%と、前年同期の19.7%から低下した。
ジェフリーズのアナリスト、スティーブン・ボルクマン氏は「キャタピラーは中国で建設産業に対するエクスポージャーが最も大きいが、売上高と利益率は若干失望的だった」と述べた。
全般的な営業利益率は16.4%と横ばい。キャタピラーが輸送費と製造コストの上昇になお苦戦していることが示された。
第1・四半期の建設部門の売上高は58億7000万ドル。リフィニティブIBESがまとめたアナリスト予想の59億5000万ドルに届かなかった。
ただそれでも、北米で道路建設機械の需要が好調だったことが追い風となり、全般的な売上高は約5%増の135億ドルと、アナリスト予想を上回った。
最大市場である北米の売上高は7%増。建設機械の売上高が13%増加した。
第1・四半期の調整後1株利益は2.94ドル。前年同期は2.82ドルだった。アナリスト予想平均は2.85ドルだった。
第1・四半期にトランプ政権の税制改革の恩恵を受けたことで、通年の業績見通しを上方修正。2019年の1株利益見通しレンジを12.06─13.06ドルとし、従来の11.75─12.75ドルから引き上げた。税制改革の影響を除くベースでは、従来の通年業績見通しを据え置いた。
*内容を追加しました。