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為替リスクに留意しつつ外債残高を積み増し=大同生命運用計画
[東京 24日 ロイター] - T&D保険グループの大同生命保険は、2019年度の一般勘定資産の運用計画について、外債の残高を増加させる方針を示した。国内債券と国内外の株式は残高維持を計画している。
今年度のドル/円相場については、上期は安定的な推移を予想するが、下期については、日本と欧州で小幅に金利が上昇する余地があるとみられることや世界経済の減速を背景に、逃避先通貨として円が買われる可能性があるとした。
今年度に想定するドル/円のレンジは100―115円。
大同生命保険・運用企画部長の高橋賢哉氏は、19年度の運用について「海外金利の上昇リスクは以前より低下しているとみており、外国国債は積み増しを考えている」とし、「米国や欧州主要国だけではなく、投資対象国を広げていきたい」と述べた。
外国社債では、これまで欧米の投資適格級の事業会社の債券を段階的に積み増してきたが、今年度は若干ペースダウンする可能性があるという。
18年度実績(取引による残高増減ベース)では、外国国債を1700億円圧縮する一方で、外国社債を1900億円積み増した。国内債券は200億円増加、国内株式は250億円増加、外国株式は150億円増加、貸付については再生可能エネルギー等へのプロジェクト・ファイナンスの取り組みもあり450億円積み増した。
外貨建て資産に対するヘッジ比率は75%程度の水準を維持してきたという。ただ、米国債については、為替ヘッジコスト負担が大きいため、19年度は、一時的に円高が進行する局面を中心に為替オープンでも取り組んでいくとの方針を示した。
大同生命の一般勘定・資産残高は2018年12月31日時点で6兆6818億8000万円。うち外国証券は1兆9853億9700万円。
2019年度の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。
日本国債10年物利回り ▼0.05―0.25%(年度末0.05%)
米国債10年物利回り 2.0―3.0%(年度末2.5%)
日経平均 1万8500―2万4500円(年度末2万1500円)
ドル/円相場 100―115円 (年度末105円)
ユーロ/円相場 120―140円 (年度末126円)
(森佳子、Daniel Leussink 編集:田中志保)