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日産、営業益1320億円下振れ 米でコスト増 ゴーン氏問題も響く
[東京 24日 ロイター] - 日産自動車<7201.T>は24日、2019年3月期(前期)の連結業績予想を下方修正したと発表した。営業利益は前年比で約45%減の3180億円となる見通し。従来は21.7%減の4500億円を想定していた。前期業績予想の下方修正は今年2月に続いて2度目。
会社の修正した営業利益は、リフィニティブが集計したアナリスト23人の予測平均値4562億円を下回る。
同社は下方修正の理由について、米国で不具合の出ている無段変速機(CVT)を搭載した一部車両の保証期間延長に伴うコスト増、第4・四半期(19年1―3月期)の世界的な経営環境の悪化、カルロス・ゴーン前会長の不正行為など一連の問題に伴う販売への影響を挙げている。米国や日本など主力市場における販売も想定を下回った。
軽部博・最高財務責任者(CFO)によると、ゴーン前会長が会社法違反(特別背任)の罪などで起訴されたことによる影響は国内販売が受けている。また、約300万台分のCVTの保証期間延長に伴う費用約660億円を前期決算に計上するという。
売上高は11兆5740億円(従来予想は2.9%減の11兆6000億円)、純利益も3190億円(同45.1%減の4100億円)にそれぞれ下方修正した。
前期の世界販売は551万6000台の見込みで、従来予想の560万台から8万4000台引き下げた。
市場別では、米国が144万4000台と1万1000台下方修正した。日本が59万6000台(従来予想比で1万4000台減)、欧州が64万3000台(同1万4000台減)、その他が81万5000台(同3万8000台減)にそれぞれ下方修正した。中国は従来予想の156万4000台を維持した。
同社は5月14日に19年3月期の連結決算を発表する予定。
*内容を追加しました。
(白木真紀、田実直美)