ニュース速報

米中古住宅販売、3月は予想下回る4.9%減 供給不足続く

2019年04月23日(火)04時35分

[ワシントン 22日 ロイター] - 全米リアルター協会(NAR)が22日発表した3月の米中古住宅販売戸数(季節調整済み)は年率換算で前月比4.9%減の521万戸だった。市場は3.8%減の530万戸を見込んでいた。住宅ローン金利が低下し住宅価格の上昇ペースが鈍化する中でも住宅市場の弱含みが続いていることを示唆した。

このところ住宅ローンの申請件数が急増しており、春の販売シーズンが堅調になるとの期待が高まっていたが、今回の発表で期待がしぼむ可能性もある。

2月の数字は当初発表の551万戸から548万戸へ下方改定された。

3月の前年同月比は5.4%減だった。13カ月連続で落ち込んだ。

中古住宅は住宅市場全体の約90%を占める。

住宅ローン金利の低下や賃金の伸び加速、住宅値上がりペースの鈍化が合わさり、住宅は買いやすくはなってきたものの、依然として在庫は逼迫している。低価格帯では特に深刻だ。用地と労働力の不足によって住宅建設業者は低価格の住宅建設の加速に苦戦している。

連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)によると、30年住宅ローンの固定金利は11月のピークである約4.94%から約4.12%へ低下した。

地域別では主要4地域全てで販売が減った。

中古住宅在庫は168万戸と、前月の163万戸、前年の164万戸から増加した。3月の販売ペースに基づく在庫の消化期間は3.9カ月で、前月の3.6カ月から増えた。通常6─7カ月が需要と供給の適切なバランスとされている。

販売価格の中央値は前年同月比3.8%増の25万9400ドルだった。

ネイビー・フェデラル・クレジット・ユニオンのエコノミスト、ロバート・フリック氏は、住宅ローン金利が低下し、住宅価格が急上昇していないことを踏まえると、住宅購入者にとってチャンスが膨らんでいるとしながらも、「特に低価格帯の住宅供給が少ないのが大きな問題だ」と指摘。

また、ネイションワイドのエコノミスト、ベン・エアーズ氏は「この数年住宅市場の障害となっている供給上の制約が依然続いている」と述べた。

ロイター
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